最初に、応力は要素内にあるガウス点または求積点と呼ばれる特定の位置で計算されます。 Simulation は、このガウス点の結果を外挿して、各要素の節点での応力を計算します。
計算が無事終了すると、各要素の節点での応力は結果データベース内で使用可能になります。
一次四面体要素(ドラフト精度)には、体積内に 1 つのガウス点があります。 二次四面体要素には 4 つのガウス点があります。 一次シェル要素には 1 つのガウス点があります。 二次シェル要素には 3 つのガウス点があります。
複数の要素に共通する節点については、各要素からの応力結果が僅かに異なります。 たとえば、一つの節点が三つの要素に共有されている場合、僅かばかり異なる三つの応力値をその節点が持つことになります。
節点応力をプロットすると、プログラムはその節点の応力に影響しているすべての隣接要素の応力値を平均化します。
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ガウス点から各要素の節点に外挿された応力値。 |
各節点で平均化された節点応力値。 |
なお、単一の要素応力値を、各要素内のすべてのガウス点の算術平均としてレポートすることもできます。 これらの応力はガウス点間で平均化されますが、平均化は同じ要素内だけで内部的に実行されるため、非平均応力(または要素応力)と呼ばれます。
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要素内で平均化された要素応力値。 |
要素応力と節点応力は常に異なりますが、差異が大きすぎる場合は、その位置でメッシュが十分に改良されていないことが考えられます。
同じ要素ベース上での要素応力値と節点応力値の差異は、モデル全体でのエネルギー誤差の分布を見積もるために使用されます。 ひずみエネルギー原理に基づいて、Simulation はすべての要素のエネルギー基準誤差を見積もります。
応力誤差を減らすため、エネルギー基準誤差の値が高い領域についてはメッシュを改良するようにしてください。
エネルギー基準誤差(要素)= 1 /3 * ひずみ誤差 * 応力誤差 *(要素体積)
ひずみ誤差とは、同じ要素ベースでの節点ひずみと要素ひずみの差異のことです。 応力誤差とは、同じ要素ベースでの節点応力と要素応力の差異のことです。
エネルギー基準誤差をプロットするには、応力プロット PropertyManager の 詳細設定オプション で 要素 を選択します。 構成部品
で ERR: エネルギー基準誤差 を選択します。