変形 - ポイント オプション（Deform - Point Options）

点 による変形は、点と開く方向のベクトルに基づいて行われます。 点による変形の例については、変形 - ポイントの例（Deform - Point Examples）を参照してください。

変形ポイント（Deform Point）

• 変形ポイント（Deform Point）： 変形の中心を設定するには、面上の点、エッジ、 頂点、あるいはスペース内の点を選択します。

• 変形方向（Deform direction）： 直線エッジ、スケッチ線、平坦面、平面、あるいは 2 つの点または頂点を選択することにより、変形方向を選びます。

• 直線エッジまたは線を選択した場合、方向はそのエッジや線に平行となります。

• 平面や平坦面を選択した場合、方向はその平面や面に垂直になります。

• 2 つの点または頂点を選択した場合、方向は最初の点または頂点から 2 つ目の点または頂点への方向となります。

• 変形ポイントと方向は自由に組み合わせることが可能です。

• 必要であれば、変形方向の反転 （Reverse deform direction）をクリックします。

変形ポイントが面、エッジ、あるいは頂点にある場合、デフォルトの方向は以下の様になります：

• 面上の点（Point on Face）： 変形方向（Deform direction）は選択点において面に垂直になります。 他の点を選択すると、変形は選択点に基づいて更新されます。 面上の点は、迅速な変更と変形に対する明確な位置を必要としないローカルなフィーチャー追加に有効です。

面上の点の例。

• エッジ上の点（Point on edge）： 変形方向（Deform direction）は、選択したエッジ点にある 2 つの隣接面間の法線の平均値となります。 エッジ上の点の位置によって、変形の中心点が指定されます。 面上の点は、面上の点に比べ、より精密で予測可能な設計変更の作成に有効です。

 エッジ上の点の例。

• 頂点（Vertex）：  変形方向（Deform direction）は、その頂点を共有する面法線平均値となります。 変形は選択した頂点に中央配置されます。

頂点の点の例。

• スペース内の点（Point in space）：  スペース内の点では決まった変形方向が存在しません。したがって、2 つの点または頂点、直線エッジまたはスケッチ線、あるいは平坦面や平面の選択により、その方向を指定する必要があります。 スペース内の点では、点と変形方向の精密な制御が可能であり、点による変形に、より多くの制御が必要な場合に有効です。

スペース内の点の例。

• 変形距離 （Deform distance）：  変形（ポイント変移）の距離を指定します。

• プレビュー表示（Show preview）: 結果のプレビューを、ワイヤフレーム（非選択）またはシェイディング（選択）で表示します。 大規模で複雑なモデルで作業を迅速に進めたい場合には、すべての選択が完了するまで、このオプションを選択しないでください。

変形領域（Deform Region）

このセクションでは、変形半径、変形領域、および変形する追加ボディの指定により形状を変更することが可能です。

固定カーブ/エッジ/面 （Fixed curves/edges/faces）、変形させるボディ （Bodies to be deformed）、変形させるその他の面 （Additional faces to be deformed）のオプションは、モデルのジオメトリと希望する結果に基づいて、任意に組み合わせることができます。 選択したオプションの組み合わせに矛盾がある場合は、最新の選択エンティティが矛盾する選択アイテムを上書きします。 例えば、ある面を変形に指定し、その後、同じ面を固定面に指定した場合、面は固定面になります。

• 変形半径 （Deform radius） 変形ポイントを通過する球形の半径値を変更します。

変形領域（Deform region）の選択が変形半径（Deform radius）の値に影響することはありません。

点による変形における変形距離（Deform distance）と変形半径（Deform radius）のモデルに与える影響例

• 変形領域（Deform region）： 固定カーブ/エッジ/面（Fixed curves/edges/faces）と変形させるその他の面（Additional faces to be deformed）オプションを有効にします。

変形領域（Deform region）を用いた面上の点による変形の例

• 固定カーブ/エッジ/面 （Fixed curves/edges/faces）： 選択したカーブ、エッジ、および面の変形と移動を抑止します。 閉じた輪郭の場合、変形状態は次の条件に依存します:

• 変形ポイント（変形の中心）が閉じた輪郭（固定エッジの連続したセット）内にある場合、変形はその輪郭内の領域にとどまります。

• 変形ポイントが閉じた輪郭の外側にある場合には、その輪郭領域内の点は変形されません。

固定カーブ/エッジ/面（Fixed curves/edges/faces）の例

閉じた輪郭の内側と外側にある変形ポイントの例

• 変形させるその他の面（Additional faces to be deformed）： 変形に対してモデル上の複数の面を選択することが可能です。

変形させるその他の面 （Additional faces to be deformed）の選択例

• 変形させるボディ （Bodies to be deformed）： 複数ボディの選択や、スペース内の点を選択した場合のボディの選択が可能です。 変形させるボディ（Bodies to be deformed）は、単一部品ファイル内にある複数のボディを変更する必要がある場合に有効です。

マルチボディの変形例。 この例には変形対象となる 4 つのボディが含まれています。 スペース内の点により、1 つのボディが選択されています。 続いて、4 つのボディが変形対象として選択されます。

形状オプション（Shape Options）

点による変形の形状制御は、剛性（Stiffness）の度合い変更、変形軸 （Deform axis）の指定、および形状精度 （Shape accuracy）の変更により行います。

• 変形軸 （Deform axis）（変形領域（Deform region）の選択が解除されている場合に使用可能）： 直線エッジやスケッチ線に平行、平面や平坦面に垂直、あるいは 2 つの点や頂点に基づいたベンド軸を作成することにより、変形形状を制御します。 このオプションは、変形半径 （Deform radius）を用いてベンド型の変形を作成しますが、厳密なベンドとは異なります。 厳密なベンドについては、フレックス フィーチャーを参照してください。

変形軸の例

点による変形の形状制御は、剛性（Stiffness）の度合い変更、変形軸（Deform axis）の指定、および形状精度（Shape accuracy）の変更により行います。

• 剛性（Stiffness）： 変形処理における変形形状の剛性を制御します。 剛性レベルは、変形軸（Deform axis）の様な他のコントロールと組み合わせることができます。 剛性には 3 つのレベルがあります：

• 剛性 - 最小（Stiffness - minimum）： 最小の剛性。

• 剛性 - 中間（Stiffness - medium）： 中間の剛性。

• 剛性 - 最大（Stiffness - maximum）： 最大の剛性。

形状剛性レベルの例

• 形状精度 （Shape Accuracy）： サーフェスの精度をコントロールします。 曲率が大きい領域では、デフォルトの精度設定が不適切な場合があります。 スライダーを右に動かして高精度にすると、作成する変形フィーチャーが成功する確立が上がります。 形状精度を上げることにより、パフォーマンスが下がるため、スライダーの移動は必要に応じてのみ行ってください。

デフォルトの画像品質設定を使用している場合には、狭い領域に影響を与えるポイント変形は表示されない可能性があります。 画像品質を上げるには、ツール(Tools)、オプション(Options)、ドキュメント プロパティ（Document Properties）、イメージ品質（Image Quality）をクリックします。 シェイディングとドラフト精度の隠線なし/隠線表示の解像度 （Shaded and draft quality HLR/HLV resolution）スライダーを右に動かすか、エッジ長さ最適化（Optimize edge length）を選択してください。

• 境界維持（Maintain boundary）（変形領域（Deform region）が選択されている場合に使用可能）： 固定カーブ/エッジ/面（Fixed curves/edges/faces）で選択された境界を固定します。 境界維持（Maintain boundary）の選択を解除することにより、変形範囲の変更、固定エッジの変更、あるいは境界の移動許可が可能です。

• 追加面のみ（Additional faces only）（変形領域（Deform region）が選択され、かつ境界維持（Maintain boundary）の選択が解除されている場合のみ使用可能）： 変形の影響を変形させるその他の面（Additional faces to be deformed）で選択されている面に限定します。

境界維持（Maintain boundary）が選択または選択解除での追加面のみ（Additional faces only）の例