トラス(Trusses)
トラスは特別な梁要素で、軸変形のみに抵抗できます。 以下のような構造を考えてみます:

このような構造でのジョイントは、モーメントが発生しないように設計されます。 各鋼材レイアウトに発生する主な力は軸力のみです。 軸力は各鋼材レイアウトの長さ方向に沿って一定であり、断面全体に均一な軸応力を発生します。 このような鋼材レイアウトはトラス要素によりモデル化されます。 一般に、トラスは橋、屋根、送電塔と他の建築の構造的なアプリケーションで使われます。
トラス要素は2つの節点により定義されます。 各節点には直交する3方向の変位を表す3つの自由度があります。 以下のトラス要素は左節点で固定され、右節点に荷重Pが適用されています。 軸の方向は、梁、またはトラスの長さ方向、また断面の方向のいずれの方向にもありません。

軸応力 (Sx) = P/A、右節点の軸変位 (Ux) =PL/AE
ここで、
P = axial force along the length of the truss element
A = トラスの断面積
L = トラスの長さ
E = 弾性係数
上記の式は、Ux=P/(AE/L)= P/K ここで K=AE/L として表現でき、トラス要素が剛性 k=AE/Lの軸スプリングと同様であることが表されます。
ジョイント(Joints)
ジョイントは溶接輪郭の貫通点と一致します。 意図しない結果を回避するために、溶接輪郭の重心で貫通点(pierce point)を配置することを推奨します。

貫通点が重心にある場合、軸荷重により軸応力のみが作成されます。

材料特性(Material Properties)
弾性係数は常に必要です。
密度は、重力荷重を考慮する場合にのみ必要です。
拘束条件(Restraints)
トラス ジョイントには並進拘束条件のみを適用することができます。 各節点(ジョイント)には3つの並進自由度が存在します。 固定(Fixed)と固定(平行移動なし) (Immovable (No translations))拘束は、トラス ジョイントに対して回転が考慮されないため同じ意味になります。 ゼロあるいは非ゼロの強制移動を適用することもできます。 ジョイントにトラスと梁が存在する場合、梁にのみ回転を適用することができます。
荷重(Loads)
ジョイントと参照点に集中荷重を設定できます。 また、重力を設定することも可能です。 プログラムは、指定された加速度および密度に基づいて重力荷重を計算します。 各要素で生成される軸荷重のみが考慮される点に注意してください。 トラスでは垂直に適用された荷重は無視されます。
メッシュ作成(Meshing)
梁およびトラスのメッシュ作成にオプションはありません。 梁およびトラスは実際の断面形状とは関係なく、ソリッドな円筒で表されます。
トラスと指定された直線形鋼材レイアウトは1つのトラス要素で表されます。 軸変形の変化は線形であり、軸応力は断面およびトラス方向に沿って一定しています。

結果(Results)
軸応力、荷重、変位、変形形状プロットを表示できます。 トラスの荷重と応力は、断面およびトラス方向に沿って均一です。 変位は端点の間で線形に変動します。 軸方向以外の荷重、ひずみ、応力はゼロです。 応力プロットでは、各トラス要素は1色で表示されます。 トラス内の荷重は軸応力に断面積を掛けたものに等しくなります。