仮想クリップ(Virtual Clips)
仮想クリップを作成して、設計の初期段階でルートを配置できます。 仮想クリップは次の条件に合う部品です:
1つまたは2つのルート点(One or two Route Points): 1つのルート点の場合、ルートはその点を貫通するように条件付けられますが、方向は指定されないままになります。 2つのルート点の場合、ルートは2つの点の間を直線で結ぶ形になり、方向が指定されます。
仮想クリップを通るルートのパスを表す軸(An axis to represent the path the route takes through the virtual clip): この軸は、事前にアセンブリに配置したクリップのルート中心線を定義し、自動ルート(Auto Route)を使用する際に選択することができます。 この軸にクリップ軸(Clip Axis)という名前を指定すると、エッジのある仮想クリップや軸をアセンブリで整列する際に使用することができます。
アセンブリに追加した際にそれを配置するための合致参照を持つ部品(A mate reference to place the part when you add it to an assembly): (オプション) 押し出しフィーチャーなどのソリッド ジオメトリを追加し、合致参照の定義に必要な面とエッジを指定します。 続いて、ソリッドを非表示にし、ルートアセンブリに仮想クリップを挿入する際にソリッドが見えないようにします。
回転軸(Axis of Rotation): (オプション) クリップを希望の方向へ回転させるために追加します。
複数のコンフィギュレーション(Multiple Configurations): (オプション) 仮想クリップの複数のコンフィギュレーションを作成し、異なるオフセット距離を定義します。続いて、クリップを配置する際に希望のコンフィギュレーションをマニュアルで選択します。 仮想クリップがケーブル直径の変更に従って自動的にサイズ変更されるようにするには、一般のケーブル クリップの場合と同様にデータ と重複するコンフィギュレーションをフィルターします。
仮想クリップはソ リッドなジオメトリを一切必要としません。 また、クリップを部品表から除外できます。
仮想クリップを部品表から除外するには:
ファイル(File)、 プロパティ(Properties)をクリックします。
ユーザー定義(Custom) タブでは:
プロパティ名(Property Name)にIgnoreInBOMを追加します。
タイプ(Type)にはい/いいえ(Yes or no)を選択します。
値 / テキスト表現(Value/Text Expression)にYes(はい)を入力します。
OKをクリックします。
作成される部品表に、仮想クリックは表示されません。
例
<インストール_ディレクトリ>\data\design library\routing\electrical フォルダにあるデザイン ライブラリ(Design Library)に、仮想クリックの2つの例(cableconstraint.sldprt と virtualclipsingleconstraint.sldprt)があります。
cableconstraint.sldprt のコンフィギュレーションの1つは図のようになります。 押し出しフィーチャーのエッジの1つが合致参照の定義に使用され、アセンブリ内における部品の位置を指定しています。 回転軸(Axis of Rotation)とクリップ軸(Clip Axis)を使用して仮想クリップを回転または整列させることができます。 仮想クリップには重複するコンフィギュレーションとフィルタ データが含まれているため、ケーブル直径が変更されると、異なるオフセット距離に合わせて自動的にサイズ変更されます。
