DimXpert 公差のステータス表示(DimXpert Show Tolerance Status)
DimXpert 公差のステータス表示
(Show Tolerance Status) ツールは、主として公差の観点から、完全拘束、未拘束、重複拘束されたマニュファクチャリング フィーチャー(manufacturing features)を識別します。ただし、フィーチャー間の幾何拘束ならびにアノテート アイテム ビューに対するフィーチャーの向きも考慮されるケースもあります。
部品のDimXpert 公差のステータスを表示するには:
DimXpert を使用し、部品に寸法と公差を追加します。
公差のステータス表示
(Show Tolerance Status)(DimXpert ツールバー)をクリックするか、ツール(Tools)、DimXpert、公差のステータス表示(Show Tolerance Status)をクリックします。
DimXpert はフィーチャーの面が以下の3つのステータスの中の何れであるかをデフォルトの色で表示します:
未拘束 = 黄
完全拘束 = 緑
重複拘束 = 赤
DimXpertManagerでは以下を行います:
名前のあとに印が付いていないフィーチャーは完全拘束です。
名前のあとに(+) をもつフィーチャーは重複拘束です。
名前のあとに(-) をもつフィーチャーは未拘束です。
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公差のステータスモードを抜けるには、公差のステータス表示
(Show Tolerance Status)か、他の SolidWorks コマンドをクリックします。
例(Examples)
これらの例は寸法と公差が公差のステータスに与える影響を説明します。
完全拘束(Fully Constrained)
プラスマイナス寸法 |

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幾何公差 |

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未拘束 |
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この例は、サイズの公差が2つの穴パターンからなくなっていて、右側の平面には寸法、公差がありません。 |

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この例では、穴は水平方向に沿っては配置されていません。そしてコーナーフィレットからサイズの公差が削除されています。 |

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重複拘束 |
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穴パターンが左と右の平面から寸法付けされており、また左右の平面の間に適用された寸法もあります。
4つのフィーチャーに適用された4つの寸法の何れかをを削除すると、 重複拘束が解決されます。 |

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プラスマイナス公差について(About Plus and Minus Tolerancing)
プラスマイナス公差スキーム(幾何公差を含まない)だけを使うと、部品が完全拘束されないケースがあります。最も一般的なケースは、共通の中心線や軸上にフィーチャーを作成するときです。これはフィーチャー間の距離がゼロであることを意味します。
例

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この部品では、直径12.3と直径50の同軸度をコントロールしている寸法がなく、また直径12.3の穴と幅50の切欠の間に鉛直方向の位置度をコントロールしている寸法、または公差がありません。 |
この部品では、3つの直径の同心度公差をコントロールしている寸法あるいは公差がありません。 |
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公差のステータス表示 (Show Tolerance Status)をクリックすると、いくつかのフィーチャーは未定義(黄色)で表示されます。 |
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これらの公差スキームを適用すると、すべてのフィーチャーは完全拘束になります。 |
暗黙の拘束(Implied Constraints)
部品用の DimXpert は、交差ステータスをチェックする際に、フィーチャーの暗黙の垂直および水平拘束を認識します。
例

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最上部の平面が交差線と水平拘束により、完全に拘束されます。 |
正接拘束(Tangency Constraints)
部品用の DimXpert で、平面と円筒形間の正接が寸法、公差、および拘束ステータスに与える影響を考慮します。DimXpert のすべての機能で正接拘束のサポートと考慮が行われます。
平面と円筒形が隣接する箇所に正接拘束が存在します。 |

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円筒形タイプのフィーチャーには、ボス、円筒形、単一穴が含まれます。 |
角度を持つ平面と隣接する正接の円筒面は完全に拘束されています。 |
正接(Tangency)のアノテート アイテムが DimXpertManager の公差フィーチャー下に表示されます。正接のアノテート アイテムには原点フィーチャーと公差フィーチャーがあります。

正接拘束はポケット フィーチャーでサポートされます。ビルトインで暗黙の正接を持つフィレット、ノッチ、またはスロット フィーチャに対しては作成されません。