ランダム過程または確率過程(Random or Stochastic Process)
確率過程は一般的に確率変数の一群か、物理的現象の膨大な記録の集まりとされます。記録は時間関数 {xk(t)} あるいは周波数 {xk(f)} として指定できます。各記録は、その他のどの記録とも異なります。そのため、すべての可能な記録を解析プロセスに含ませることは不可能です。代わりに、ランダム過程は統計性によって説明されます。不規則振動解析における各荷重はランダム過程になります。これらの荷重に対するモデル応答も統計性によって説明されるランダム過程になります。
自己相関関数(Autocorrelation Function)
ランダム過程の自己相関関数は、各時刻に記録されている値の間の相互関係を説明します。確率変数 x(t) と時間移動した場合の値の期待値として定義されています。
(関係式 1)
rms (2 乗平均)
平均2乗値はランダム過程におけるエネルギーの1つの尺度を提供します。
τ = 0 の自己相関関数値として定義されています。
(関連式 2)
ここで、E は期待値演算子と呼ばれます。また、正の平均 2 乗値は 2 乗平均平方根あるいは rms と呼ばれます。
分散
ランダム過程の平均 2 乗値における平均は μx です。
(関係式 3)
正の平方根は標準偏差と呼ばれます。
パワー スペクトル密度(PSD)(Power Spectral Density (psd))
パワー スペクトル密度はランダム過程の自己相関関数のフーリエ変換として定義されます。
(関係式 4)
パワー スペクトル密度はランダム過程のエネルギーが周波数域でどのように分布されているかを説明します。
ホワイトノイズ(White Noise)
ホワイトノイズ信号はすべての周波数で一定のパワー スペクトル密度を持っています。つまり、信号のエネルギーはすべての周波数で等しく分布されています。