ユーザー定義の原点(User-Defined Origins)

デフォルトで、CircuitWorks は SOLIDWORKS の部品原点を、CircuitWorks にエクスポートする電気部品の原点として使用します。 必要に応じて異なる原点を定義できます。

たとえば、電気系CADシステムが電気系CADファイルの部品原点を挿入点として使用している場合、搭載部品の原点の定義を変更する必要があるかもしれません。 挿入点は通常、搭載部品の中心か集積回路のピン1になっています。

SOLIDWORKS アセンブリとその部品が IDF または PADS ファイルから作成された場合、CircuitWorks は電気系 CAD データに指定された原点を中心に搭載部品のモデルを作成しますので、同じ電気系 CAD システムに再度インポートすることは通常簡単に行えます。 しかし、アセンブリに手動でモデル化された搭載部品が含まれている場合、その部品の原点はモデル構築のしやすいように設定されており電気系 CAD システムには適さないものかもしれません。

搭載部品の原点は CircuitWorks の プレビューイメージ から確認できます。 次に示す図では、CircuitWorksは開いているIDFファイルに含まれる原点を表示しています。 ほとんどの搭載部品の原点は中心ですが、右下にある細い長方形の部品の原点はピン1になっています。

この IDF ファイルから CircuitWorks が SOLIDWORKS アセンブリを作成すると、結果のアセンブリは次のようになります:

CircuitWorksはIDFファイル内の原点に従って部品モデルのローカル原点を作成していることに注意してください。 右下の搭載部品を除き、すべては中心が原点になっています。

中心点に代わってピン 1 において、大きい青い IC のために新しい電気系 CAD 原点を定義するために、SOLIDWORKS モデルで、ピン 1 に CWX という名前の ユーザー定義の座標系を挿入します。 座標系の x と y 軸は x と y ECAD 軸を定義します。 z方向は、上方を示します。 座標系の原点は基板から ECAD 原点とそのオフセットを決定します。 構成部品配置のためのユーザー定義の座標(User-Defined Coordinates for Component Orientation)を参照してください。

このアセンブリを SOLIDWORKS から CircuitWorks にエクスポートすると、プレビュー イメージでは IC の原点は新しく設定したピン 1 に表示されます。 保存すると、この新しい原点位置がIDFファイルに書き出されます。

これによりCircuitWorks搭載部品ライブラリ内のモデルはIDFデータと違うものになりました。 形状は同じですが原点の位置が異なります。 CircuitWorksはライブラリにない搭載部品だけをモデル化しますので、ライブラリから既存のモデルを削除し、次回CircuitWorksがIDFファイル内でこの部品に遭遇したときに新しい原点で新しいモデルを生成できるようにしなければなりません。