固有値解析オプション

固有値解析(Frequency)ダイアログ ボックスでは、固有値解析スタディの必須オプションを選択できます。

荷重は、物体の固有モードに大きく影響します。 たとえば、圧縮力荷重は共振周波数を減少させ、引張り荷重はこれを増加させます。 これらのよい例として、バイオリンの弦があります。 弦は引張り荷重に変化をつけ、周波数を変更しています。 引張りが高いほど、周波数(音)は高くなります。 固有値解析スタディでは、荷重を定義する必要はありませんが、定義した場合はその影響が、固有周波数の計算に反映されます。

オプション(Options)

計算する固有値数(Number of Frequencies) 計算する自然(共振)固有値の必要な数を設定できます。 デフォルト設定では、最初の 5 個のモード (最も低い固有値数) を計算します。 剛体モードは FFEPlus ソルバで計算されます。 拘束のないボディには、6 つの剛体モードがあります。 剛体モードの固有値はゼロです (無限周期)。

モデルのシナリオに動的荷重が含まれる場合、荷重の固有値よりも高い固有値を 1 つ以上計算する必要があります。多くの場合、共振は破壊の原因となるため望ましくありません。しかし、過度な変形を制御する手段を講じた上で、共振を利用してイベントをトリガするようなデバイスもあります。

上限周波数 必要な周波数の範囲の上限値を設定します。特定の値より高い固有周波数が必要でない場合は、ゼロのデフォルト値を使用してください。ゼロを入力すると、指定された固有値数が計算されます。
FFEPlus ソルバでは、計算する固有値数(Number of Frequencies)と上限周波数(Upper Bound Frequency)のどちらでも指定できます。Intel 直接スパース ソルバの場合は、計算する固有値数(Number of Frequencies)と周波数シフトのみを指定できます。
混合フリー ボディ モードを分離(Decouple the mixed free body modes)

このオプションを選択すると、ソルバは混合フリー ボディ モードを純粋な並進モード形状および純粋な回転モード形状に分離します。

混合モード形状は、複数のモーション方向で並進と回転の両方の自由度を示す場合があります。混合フリー ボディ モードの分離を選択すると、ソルバは並進自由度と回転自由度をそれぞれのモードで特定のモーション方向(X、Y、Z、または傾斜方向)に分離します。

混合フリー ボディ モードを分離すると、シミュレーション時に十分に拘束されない可能性があるモデルの位置を可視化しやすくなります。

次に最も近い周波数を計算(周波数シフト)(Calculate frequencies closest to (frequency shift)) Intel 直接スパース ソルバで使用できます。固有周波数を指定する場合に選択します。ソフトウェアは指定された値に最も近い周波数を計算します。このオプションは、Frequency Shift(周波数シフト)と呼ばれます。このオプションを使用すると、剛体モードによる計算を回避できます。
剛性マトリックスの特異点のために固有値解析を実行できない場合は、周波数シフト オプションを使用して特異性の問題を解決します。シフトの値をゼロから、Intel 直接スパース ソルバが要求された周波数を正常に計算できるまで、段階的に増やします。

周波数シフトの設定値を大きくすると、Intel 直接スパース ソルバは、要求された数の周波数をシフト値を中心にして選択的に計算します。したがって、解析で重要でない可能性のある低域の周波数(剛体モードを含む)の計算を回避し、計算時間を節約できます。

面内力剛性効果を考慮 このオプションは、モデルの剛性に適用される荷重の影響を考慮するため、内部的にアクティブ化されます。詳細については、面内力剛性効果を使用も参照してください。
モデルを安定化させるためにソフトスプリングを使用(I) このオプションは、不安定なモデルを安定させるためにソフト スプリングを追加する場合に選択します。

解析ソルバ

固有周波数とそれに対応するモード形状を求めるために使用するソルバを指定します。固有周波数に対する荷重の影響を含めるには、自動(Automatic)または手動(Manual)を選択します。

自動(A) 計算する固有値数、メッシュ タイプ、形状フィーチャー、接触フィーチャーと結合フィーチャー、使用可能なシステム メモリに基づいて、最適な方程式ソルバ(Intel 直接スパースまたは FFEPlus 反復)が選択されます。
マニュアル(Manual) 希望のソルバを使用するには、このオプションを選択します。
Intel 直接スパース(Intel Direct sparse) スタディの実行時に、直接スパース ソルバによるモード抽出ルーチンを使用するには、このオプションを選択します。
FFEPlus スタディの実行時に、FFEPlus ソルバを使用する場合は、このオプションを選択します。

結果を保存

結果を 3DEXPERIENCE に保存(Save results to 3DEXPERIENCE)

コラボレーション スペースと呼ばれるストレージ領域内にある 3DEXPERIENCE Platform の関連する SOLIDWORKS モデルとともにシミュレーション結果を保存します。

SOLIDWORKS Simulation の結果と関連する SOLIDWORKS モデルを 3DEXPERIENCE Platform に保存すると、これらのデータベース オブジェクトを保存先のコラボレーションス ペースで検索し、SOLIDWORKS に直接ダウンロードできます。

詳細については、3DEXPERIENCE Platform での SOLIDWORKS Simulation 結果の保存も参照してください。

シミュレーション結果(.cwr)ファイルを 3DEXPERIENCE Platform に保存するオプションは、適切な 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS ロールを有効にした場合にのみ使用できます。

結果をディスク ドライブに保存(Save results to disk drive) シミュレーション結果(*.cwr)ファイルをローカル ディスク ドライブに保存します。
結果を SOLIDWORKS ドキュメント フォルダに保存(Save results to SOLIDWORKS document folder) シミュレーション結果(*.cwr)ファイルを、関連付けられた SOLIDWORKS モデルが保存されている同じローカル フォルダに保存します。
結果ファイルを保存するフォルダを選択(Select a folder to store the results file) シミュレーション結果(*.cwr)ファイルを保存するフォルダ パスを選択します。選択したフォルダ パスが結果フォルダ(Results folder)に表示されます。
中間節点の平均応力(高精度固体メッシュのみ)(Average stresses at mid-nodes (high-quality solid mesh only)) 中間節点での応力は、最も近いコーナーの各節点の応力値を平均化して計算されます。このオプションでは、曲率が急激に変化する領域にある高品質のソリッド要素の中間節点で異常に高い応力が発生する場合、良好な応力結果が得られます。

高品質のソリッド メッシュに使用できます。

  • コーナー節点(1、2、3、4)の応力は、共有要素を全体的に平均化します。
  • 最も近いコーナー節点で平均した中間節点(5、6、7、8、9、10)の応力。たとえば、応力(節点 5)=(応力(節点 1)+ 応力(節点 2)) / 2
モード形状データをエクスポート (Export Mode Shape Data)

固有値解析スタディのモード形状データをそのスタディの *.out ファイルにエクスポートします。

*.out ファイルは結果(Results)フォルダに保存されます。