ボリューム(Volume)パラメータ グループ

ボリューム(Volume)グループには、(部分的に)透過な材料の容積パラメータを記述するためのパラメータが含まれています。

薄板

名前(Name) 薄板(Thin Walled)
タイプ ブール
範囲 True または False
使用法 均一値のみ
説明 薄板(Thin Walled)を選択すると、透明のオブジェクトは、内部ボリュームのない無限に薄いサーフェスとして扱われます。薄板(Thin Walled)を無効にすると、オブジェクトは内部ボリュームがあるものとして扱われます。透明オブジェクトは、その内部で光がどのように曲がり、拡散し、吸収されるかによって、表示が異なります。

薄板(Thin Walled)オブジェクトはレンダリングが非常に高速になります。たとえば、窓は通常、薄板材料によって非常によく近似されます。ガラスは非常に薄く、屈折がほとんどわからないためです。減衰色(Attenuation Color)減衰距離(Attenuation Distance)サブサーフェスの色(Subsurface Color)、およびサブサーフェス異方性(Subsurface Anisotropy)などのパラメータは、オブジェクト内の光の振る舞い方に適用されるため、薄板(Thin Walled)を有効にすると、それらがオブジェクトの外観に影響することはありません。

屈折率

名前(Name) 屈折率(Index of Refraction)
タイプ 小数(D)
範囲 [0..∞]
使用法 均一値のみ
説明 屈折率(Index of Refraction)(IOR)は通常 1 から 2 の物理的な測定値で、薄板でない外観の材料を指定した場合に、光線の曲がる(屈折)度合いを決定します。これは、光の反射にも影響します。

オブジェクトの材料に基づいて屈折率(Index of Refraction)の値を設定します。材料の屈折率(Index of Refraction)は、オンラインで調べることができます。たとえば、水、窓ガラス、およびダイヤモンドの屈折率(Index of Refraction)の値は、それぞれ 1.33、1.52、および 2.42 です。

アッベ数(Abbe Number)

名前(Name) アッベ数(Abbe Number)
タイプ 小数(D)
範囲 [0..∞]
使用法 均一値のみ
説明 アッベ数(Abbe Number)は、光の波長によって屈折率が変わる、分散という光学現象を数量化します。

アッベ数(Abbe Number)の一般的な値の範囲は、20(フリント ガラス)から 60(クラウン ガラス)です。アッベ数(Abbe Number)が大きいほど、効果は弱くなります。このパラメータは宝石のレンダリングに使用します。

減衰色

名前(Name) 減衰色(Attenuation Color)
タイプ RGB 色
範囲 R: [0..255], G: [0..255], B: [0..255]
使用法 均一値のみ
説明 減衰色(Attenuation Color)は、オブジェクトのボリューム内の光の色です。

透明度(Transparency)を 1 に指定すると、アルベド(Albedo)減衰色(Attenuation Color)の両方で外観の色を制御できるように感じられます。2 つのパラメータの間には微細な区別があります。アルベド(Albedo)は外側のサーフェス上で光を制御しますが、減衰色(Attenuation Color)はボリューム内で起きることを決定します。ガイドラインとして、オブジェクトが薄板の場合、その色はアルベド(Albedo)を使用して指定します。体積オブジェクトの場合は、減衰色(Attenuation Color)および減衰距離(Attenuation Distance)パラメータを使用します。

減衰距離(Attenuation Distance)

名前(Name) 減衰距離(Attenuation Distance)
タイプ 小数(D)
範囲 [0..∞]
使用法 均一値のみ
説明 減衰距離 (Attenuation Distance)は、ボリュームの密度を表し、減衰色(Attenuation Color)の強度に影響します。値が 0 の場合、サーフェスは不透明になります。

このパラメータは、オブジェクトのサイズに依存します。それに応じて値を調整する必要があります。

サブサーフェスの色

名前(Name) サブサーフェスの色(Subsurface Color)
タイプ RGB 色
範囲 R: [0..255], G: [0..255], B: [0..255]
使用法 均一値のみ
説明 サブサーフェス分散(SSS)は、ボリューム内の光の分散をモデル化します。サブサーフェスの色(Subsurface Color)は、複数の拡散が起きた後のオブジェクトの全体の色を決定します。

効果的なサブサーフェス分散を実現するには、パラメータを次のように設定することを検討してください。まず、アルベド(Albedo)を白、透明度(Transparency)をフル、減衰距離(Attenuation Distance)を小さな値、減衰色(Attenuation Color)をグレー系の値にします。この時点でサブサーフェスの色(Subsurface Color)を選択すると、アルベド(Albedo)として設定した色と同じ色の純粋な散乱物体に近い色になります。

サブサーフェス異方性

名前(Name) サブサーフェス異方性(Subsurface Anisotropy)
タイプ 小数(D)
範囲 [-1..1]
使用法 均一値のみ
説明 サブサーフェス異方性(Subsurface Anisotropy)は、サブサーフェス分散の方向を -1 から 1 までのスケールで制御します。

0 未満の値は後方分散を発生し、0 より大きい値は前方分散を発生します。値を 0 に設定すると、分散は全方向に均等に発生します。