反りの原因の特定

反り解析の新しい結果プロットは、プラスチック部品設計時に反りの原因を特定するのに役立ちます。

プラスチック成形部品で反りが発生する原因は主に 3 つあります。不均一な収縮、冷却差、分子や繊維の配向の不均一です。この画像は、反りによるトータル変位と構成部品の変形の結果プロットを示しています。反りの主な原因を特定できれば、部品やモールドの設計、材料、製造プロセスに適切な変更を加えて、設計不良を抑えることができます。

SOLIDWORKS Plastics 2025 の反り解析では、各ノードで各ソースに起因するトータル変位の成分を計算して反りの原因を特定します。反りの原因を特定するために、次の結果プロットをトータル変位(Total Deformation)プロットとともに使用できます。
結果プロット - 反り解析 説明
変位 – 不均一収縮(Deformation – Nonuniform Shrinkage) 成形温度が均一でないことや、部品の薄肉部分と厚肉部分の間で冷却速度に差があること、溶融流れの方向と溶融流れに対して横方向との間で収縮の変化があることに起因する可能性のある変形を示します

(一般に、これらの変位は、サーフェス領域全体または成形部品のボリューム全体で圧力、温度、せん断応力の分布が均一でないために発生します)。

変位 – 冷却差(Deformation – Differential Cooling) 射出成形コアとキャビティのサーフェス全体の温度差から生じる不均一な冷却に起因する可能性のある変形を示します。

一般に、不均一な部品冷却は、不均一な収縮と金型内応力につながり、どちらも反りの原因となります。

変位 – 配向効果(Deformation – Orientation Effects) ガラス短繊維やカーボン短繊維など、材料内のフィラーの方向による異方性に起因する可能性のある変形を示します。

フィラーがない材料では、この変形は無視できます。

トータル反り変位の成分の計算にはより多くの時間が必要になるため、反り解析にかかる時間が少し長くなることがあります。反りの原因を特定する結果プロットは、ソリッド メッシュ(Solid Mesh)手順でのみ使用できます。