変形の概要（Deform Overview）

変形フィーチャーでは、複雑なサーフェスやソリッド モデルの形状変更を、ローカルまたはグローバルに、そのモデルの作成に使用したスケッチやフィーチャーの制約を気にすることなく行うことが可能です。  

変形は、（有機的、機械的に関わらず）あらゆるモデルの仮想的な変更を容易に行える手法を提供し、設計コンセプトの作成や、従来からのスケッチ、フィーチャー、あるいは履歴の編集では時間をとりすぎる幾何学的な変更を行う際に有効です。

変形フィーチャーは、SolidWorksのモデルに対してもインポートしたモデルに対しても使用できます。

変形には 3 つのタイプがあります：

• 点

• カーブからカーブへ（Curve to curve）

• サーフェスを押す（Surface push）

変形 - 点（Deform - Point）

点による変形は 複雑な形状を変更するための最も簡単な手法です。 モデル面、サーフェス、エッジ、あるいは頂点上の点を選択するか、またはスペース内の点を選択し、変形を制御する距離と球形の半径を選びます。  

必要に応じて、面やボディの追加選択を行うことも可能です。 PropertyManager における各種オプションについての詳細は変形 - ポイント オプション（Deform - Point Options）を参照してください。 ポイント オプションを用いたモデルの変形例については変形 - ポイントの例（Deform - Point Examples）を参照してください。

面上の点による変形例

変形 - カーブからカーブ（Deform - Curve to Curve ）

カーブからカーブの変形は 複雑な形状変更を行うための、より精密な手法です。 カーブ、エッジ、断面カーブ、スケッチ カーブ等のセットが使用可能な元のカーブからターゲット カーブまでに、ジオメトリを割り当てることによりオブジェクトを変形します。

ナイフ取っ手のカーブからカーブによる変形例         

：ピストンの正接一致を用いたカーブからカーブによる変形例

変形を制御するオプションでは以下が可能です：

• エッジや面を固定し、移動を抑制する。

• 変形対象に他の面やボディを追加する。

• 剛性や形状精度を設定する。

ターゲット カーブが面やサーフェスのエッジである場合には、変形するモデルの元のエッジを位置継続（鋭角なトランジション）や正接（ スムーズ遷移）により一致させることが可能です。  

PropertyManager における各種オプションについての詳細は変形 - カーブからカーブのオプション（Deform - Curve to Curve Options）を参照してください。 カーブからカーブのオプションを用いたモデルの変形例については変形 - カーブからカーブの例（Deform - Curve to Curve Examples）を参照してください。

変形 - サーフェスを押す（Deform - Surface Push）

サーフェスを押すによる変形は、ターゲット ボディのサーフェス変更を、ツール ボディ サーフェスの押し込みにより行います。 ターゲット ボディのサーフェスは、変形の前後で全ターゲット サーフェス間の 1 対 1 の対応を維持しながら、ツール ボディのサーフェスを近似します。

自動車のダッシュボードを用いたサーフェスを押すによる変形例  

サーフェスを押す変形は、点による変形と比較して、より効率的な変形形状の制御を提供します。 また、ツール ボディ形状に基づいた特定のフィーチャーを作成するための、予測可能な方法と言えます。 ツール ボディの配置は、明確な座標指定やグラフィックス領域内のトライアドを用いたそれらの動的な移動により行うことが可能です。 ターゲット ボディとツール ボディが交差する箇所の変形形状定義では、ツールボディの押す方向、変形するターゲット ボディ、1 つ以上のツール ボディ、変形偏差値（フィレットに類似）を設定することが可能です。

サーフェスを押す変形は、自由形状のサーフェス、ツーリング、プラスチック、ソフト パッケージ、板金、および既存設計にツール ボディの特徴を組み込むことが有効と言える他のアプリケーションの設計に使用します。

ツール ボディの手法を用いてモデルの精密な変更を行うには、ユーザー指定のクリアランスと厚みによる明確なオフセットを作成する、インデント（Indent）ツールを参照してください。

PropertyManager における各種オプションについての詳細は変形 - サーフェスを押すオプション（Deform - Surface Push Options）を参照してください。 サーフェスを押すオプションを用いたモデルの変形例については 変形 - サーフェスを押すの例（Deform - Surface Push Examples）を参照してください。