SolidWorks Flow Simulation でできること(What You Can Do in SolidWorks Flow Simulation)
SolidWorks Flow Simulation 製品のフル構成では以下のような高度な機能を利用できます:
熱伝達解析(Heat Transfer Analysis)
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断熱壁による近似または固体ボディ内の熱の流れを計算する。
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様々な種類の熱源を指定する。
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エンジニアリング データベースに保存された様々な固体材料をモデルに適用する。
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熱伝導率、熱容量等の物理特性値を定義して独自の材料を定義する。
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輻射熱を計算する。エンジニアリング データベースには、黒体壁、白体壁、反射率を持つ灰色体、および実際の材料などの様々な輻射表面が含まれています。
流体および流れの種類(Fluids and Flow Types)
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10種類までの異なるタイプ(液体、気体/蒸気、非ニュートン液体、圧縮性流体)の流れを解析します。データベースには、定義済みのプロパティを持った多数の流体が用意されています。
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異なる種類の複数の流体から構成される問題の解析。この場合、異なる流体は流体サブドメインを使って領域を区分しなければなりません。
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流体の相互溶解を解析する。混合される流体は同じタイプでなくてはなりません。
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独自の流体を定義。
初期設定(Initial Settings)
解析を開始する前に、Flow Simulation で用意されている設定が他にもあります。初期条件値を期待される最終パラメータに近く設定すると、解析のパフォーマンスが改善されます。
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流体パラメータ初期値(Initial fluid parameters):これらのパラメータはグローバルに設定できます。アセンブリの場合には、これらを局所的にサブアセンブリや個別の部品に設定することも可能です。
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初期温度(Initial temperature):固体の初期温度を設定します。
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メッシュパラメータ初期値(Initial mesh parameters):固体と流体の境界面、狭い流路、小さい固体フィーチャー等を解析でどのように処理するかをコントロールするためのパラメータを設定できます。これらの設定はグローバルに設定することも、アセンブリの場合にはサブアセンブリや個別の部品に設定することも可能です。
境界条件
次のような境界条件を設定できます。
流入口と流出口に対するもの:
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質量体積
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体積流量
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速度
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マッハ数
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静圧
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全圧
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環境圧力
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壁圧
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流入口のみ:
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流体速度プロファイル、渦またはベクトル
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温度
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構成(アセンブリの場合)
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乱流パラメータ
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ブラックボックス エンティティ(Black Box Entities)
解析時間短縮のため、Flow Simulation にはいくつかの定義済み「ブラックボックス」が含まれています。ブラックボックスは入力および出力の積分パラメータを表形式で持っており、計算時に取り込まれます。Flow Simulation はこれらを解析処理の対象としません。
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ファン(Fan):ファン カーブ、すなわち体積流量と圧力降下の依存関係を表形式で表したものにより完全に定義される、理想化されたファンです。このファンを、入口、出口あるいは内部ファンとして使用できます。データベースには、いくつかの工業用ファンに対するファン カーブが用意されています。ファンをユーザーが独自に定義することも可能です。
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ヒートシンク(Heat Sink):理想化されたファンとヒートシンクを組み合わせたものです。Flow Simulation はファン カーブと熱抵抗カーブによりヒートシンクを定義しています。
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熱電冷却器(Thermoelectric Cooler):理想化されたペルチェ冷却素子であり、与えることが可能な最大温度差により定義されます。
結果表示
Flow Simulation には、結果を表示するための次のような機能があります:
プロット(Plots)
3D-輪郭プロット
断面プロット
サーフェス プロット
XY プロット
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アニメーション
流体軌跡
ゴール
等位面
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粒子スタディ
レポート
点、面、ボリュームのパラメータ
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また、ある点での流量、圧力降下や、サーフェスあるいはボリュームの表面積に対する最大、最小、平均、加重平均値を含むあらゆる物理パラメータの最終値を確認することもできます。