応力ホット スポット(Stress Hot Spot) PropertyManager

応力ホット スポット(Stress Hot Spot)診断ツールは、隣接要素間の応力勾配が非常に高いモデルの領域を検出します。 これらの高い応力勾配は、応力特異点に起因している可能性があります。

応力ホット スポット機能は、固体およびシェル メッシュ要素を使用する線形静解析スタディでのみ利用可能です。

応力ホット スポット診断ツールは、隣接する要素間の不規則な高応力勾配を検出することによって、応力特異点の影響を受けやすいモデルの領域を識別するのに役立ちます。

応力特異点の概念は数値解析にあり、特異点に無限の応力はないため、物理的意味はありません。

応力ホット スポット診断ツールは、これらのケースで応力特異点を検出します。
  • ソリッドボディとシェルボディの鋭角形状エッジおよび内部凹角の近く。
    (A) フィレットが適用されない鋭角エッジの応力特異点。 共通の鋭角エッジの形状平面間の角度は、0º~180º の範囲にあります。 (b) 応力ホット スポット診断ツールは、緑の円で囲まれた内側コーナーで応力特異点を検出します。 っこれらのコーナーは、0º~180º の範囲の角度にあります。
  • 適用した境界条件で、ボディが荷重環境において自由に膨張(または収縮)することを制限されている領域。 現実の世界では、「無限に硬い」サポートまたは拘束は存在しないことを覚えておいてください。
  • 荷重/拘束が適用されている、または急激な境界条件のトランジションが発生したソリッドのジオメトリ エッジ(非常にリジッドなものからフレキシブルなものへ)。
  • 点荷重および点拘束が適用されている頂点の周り(ソリッドまたはシェル上)。
接触領域およびリジッド高速が適用されている領域では、応力ホットスポットは検出されません。

応力ホット スポット(Stress Hot Spot)診断を開くには:

  • 結果(Results) フォルダを右クリックし、応力ホット スポット診断(Stress Hot Spot Diagnostics)をクリックします。
  感度ファクター 各ボディの最大相当ひずみに対する相当ひずみの大きさに基づいて、応力ホット スポット診断に関わるエレメントをフィルタします。

高い感度ファクターには大きいひずみを含むエレメントがより多く含まれ、複数のボディで複数の応力ホット スポット領域が検出される可能性があります(計算時間がより長くかかります)。

たとえば、感度ファクター 60% の場合、ツールには各ボディの最大の等価ひずみの上位 60% 内に該当する要素が含まれます。

  節点の値 選択した場合は、節点または要素 Von Mises 応力の輪郭プロットにおける応力ホット スポットを表示できます。 要素プロットには、各要素に 1 つの応力値が表示されます。 節点プロットには、各節点に 1 つの応力値が表示されます。
  応力ホット スポット診断実行 応力ホット スポット診断ツールを実行します。 応力ホット スポットが検出されると、次のステップでは von Mises 輪郭プロットのホット スポット領域がグレーに色付けされて表示されます。
チャート オプション(Chart Options) > 最大値を超える値の色を指定(Specify color for values above maximum value) で、応力ホット スポットをレンダリングするのに、デフォルトのグレーと異なる色を選択できます。 応力ホット スポット(Stress Hot Spot)プロットのチャートに表示される最大応力値は変更できません。 応力値が最大応力値より高いモデルの領域は、ソルバによりグレーでハイライト表示され、応力ホット スポットとしてフラグを立てられます。
  応力ホット スポット表示/非表示 von Mises 輪郭スポットの応力ホット スポットの表示設定を切り替えます。
  応力ホット スポット隔離 透過モードで表示されるモデルの応力ホット スポット領域のみレンダリングします。

プロットの凡例では、解析で考慮される感度ファクター、応力ホット スポットとしてフラグが立てられる要素の数、および応力ホット スポットとしてフラグを立てられる要素の比率を表示できます。

応力ホット スポットが検出され、グレーでハイライト表示されます。 要素上の問い合わされたアノテート アイテムに応力ホット スポット(Stress Hot Spot)文字列が値(Value)に表示されます。