不規則振動スタディは、非決定論的荷重による応答を計算する場合に使用します。非決定論的荷重には以下のようなものが含まれます:
- でこぼこな道を走る車の車輪に対して発生する荷重
- 地震により発生する基本加速度
- 乱気流により発生する圧力
- 海波や強風により発生する圧力
不規則振動スタディでは、荷重が PSD(Power Spectral Density)関数により統計的に表現されます。PSD の単位は荷重単位の二乗と周波数の関数です。たとえば、圧力に対する PSD 単位の曲線は、Hz に対する (psi)2/Hz で構成されます。
以下に PSD 曲線の例を示します。X軸(周波数 Hz)では、広い周波数域に明確に対応するために、対数目盛が使用されています。Y軸の単位は振幅
2/ 周波数です。
不規則振動問題の解は周波数領域内で定式化されています(Simulation ヘルプの「解析方法 - 不規則振動(Analysis Procedure - Random Vibration」を参照)
スタディの実行後は、特定の振動数における応力、変位、速度などのRMS(root-mean-square)結果やPSD結果をプロットすることが可能です。また、振動数に対する特定の位置の結果をグラフ化することも可能です。
この種類の解析では、モーダル、Rayleigh、および複合モーダルの減衰オプションが使用できます。 減衰効果 (Damping Effects)を参照してください。