射出成形の設計プロセスは、通常、 定義と検証という 2 つの段階で構成されます。
定義フェーズ
定義フェーズでは、適切なプロセス設定を定義し、ランナー システムの設計を検証します。 これらの設定は、選択した材料と部品の厚み分布によって異なります。 標準設定には以下を含みます:
- 金型温度と樹脂温度
- 射出速度
- 充填/保圧切り替え点
- 保圧および冷却時間
検証フェーズ
検証フェーズでは、次の項目を確認します。
- 定義されたプロセス設定が、指定されたマシン圧力で成形品を充填できるかどうか。
- 成形品に、焼け、ウェルド ライン、ホットスポット、ヒケなどの充填不良があるかどうか。
また、以下の点も評価する必要があります。
- 保圧時間を得るためのゲートの固化時間。
- 冷却時間を得るための部品の固化時間。
- 成形品の冷却時の残留応力が原因の、収縮と反りによる成形品の変形。
検証フェーズでは、部品の欠陥を特定し、プロセス パラメータまたはジオメトリを変更して、プロダクトの品質を向上させます。 成形機が部品を抜き出した後は、表示されているサーフェス部品の欠陥のみを評価できます。
部品の構造プロパティの評価が必要な場合があります。 たとえば、繊維充填材料を使用しているときに射出速度が高すぎると、せん断効果によって繊維の長さがカットされ、部品の剛性が低下する場合があります。