熱伝導解析には、時間の扱いによって 2 つのタイプがあります。
解析タイプ |
説明 |
定常(Steady state)熱伝導解析 |
このタイプの解析では、温度が平衡状態に到達した時の物体内の温度状態のみに着目します。その状態に達するのにかかる時間には関与しません。釣り合っている状態では、モデル内の各点に流れ込む熱エネルギーは、システムから出ていく熱エネルギーに等しくなります。一般には、定常(Steady state)熱伝導解析に必要な唯一の材料物性は、熱伝導率(Thermal Conductivity)のみです。 |
非定常(Transient)熱伝導解析 |
このタイプの解析では、物体内での熱の状態を時間に対する関数として知ることに関与します。たとえば、魔法瓶の設計者は内部にある液体の温度が、最終的に部屋の温度に等しくなる(定常状態)ことは知っていますが、液体の温度を時間の関数として知ろうとします。非定常(Transient)熱伝導解析では、材料特性として熱伝導率(Thermal Conductivity)、質量密度(Mass Density)、比熱(Specific Heat)を指定する必要があります。さらに、初期温度(Initial temperature)、合計時間(Total time)、時間ステップ(Time increment)を指定する必要があります。
熱流束(Heat Flux)と熱量(Heat Power)条件は、指定位置の温度範囲として定義されるサーモスタット(Thermostat)と関連付けることができます。プログラムは、サーモスタットの位置における温度に基づいて、各時間ステップに対する熱流束(Heat Flux)または熱量(Heat Power)条件をオン/オフします。
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