非線形解析の実行
非線形解析スタディの定義に関する注意事項(Notes on Defining Nonlinear Studies)
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非線形解析スタディを定義する場合、静解析
(static )あるいは動解析
(dynamic)を選択できます。非線形解析スタディは時間領域内で解析されます。
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非線形解析では、解析の制御方法を指定する必要があります。デフォルトのインタフェースは、ほとんどのケースに適用可能な力(Force)制御方法を使用します。力(Force)制御方法を使えば、荷重と拘束条件を時間カーブで個別に制御することができます。変位(Displacement)制御方法および弧長(Arc-Length)制御方法は、解析ステップごとにすべての荷重の乗数を計算します。つまり、荷重が解析ステップごとに比例的に変化します。
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変位(Displacement)または弧長(Arc-Length)の制御方法を選択するには、解法(Solution)タブの詳細設定オプション(Advanced Options)ボタンをクリックする必要があります。
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解法(Solution)タブで秒単位に指定した開始時間(Start time)と終了時間(End Time)は、弧長(Arc-Length)制御方法では使用されません。以下の条件以外のときは、時間値が擬似的な値になります。1) クリープ効果を伴う材料モデルを使用している。 2) 非定常熱伝導解析スタディからの温度効果を考慮している。
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非線形動的スタディでは時間値は常に実数となります。
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解法(Solution)タブ内の時間増分は、選択した制御方法に基づいて解釈されます。力(Force)と変位(Displacement)の制御方法の場合は、開始時間(Start time)から終了時間(End time)まで徐々に時間を増やすために使用されます。弧長(Arc-Length)制御方法の場合は、円弧の長さに対する初期の増分値を評価するために内部で使用されます。解析は、詳細設定オプション(Advanced Options)タブで指定したパラメータに基づいて終了します。
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リスタート(Restart)オプションは、最後に成功した解析ステップから解析を再開できるようにします。スタディをリスタートできるように設定するには、スタディを実行する前に、
リスタートのためにデータを保存
(Save data for restarting the analysis)を選択する必要があります。リスタート データ情報が使用可能な解析問題では、スタディを実行する前に、スタディ プロパティでリスタート チェックボックスを選択します。
どの制御方法を使用するかを決める必要があります。
荷重制御方法
(Force control)が最も一般的で、非線形動解析スタディで使用できる唯一のオプションです。ただし、問題のクラスによっては変位(Displacement)制御方法または弧長(Arc-Length)制御方法の方が適している場合があります。 bsp;接触は、力増分法でだけサポートされています。
荷重制御方法を使って非線形静解析を実行するには:
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非線形スタディを作成します。
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スタディ アイコン上で右クリックして、プロパティ(Properties)を選択します。
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解法
タブで、開始時間(Start time)、終了時間(End time)、時間ステップ(Time increment)パラメータを指定し、ジオメトリ非線形性オプション(Geometry nonlinearity options)ダイアログボックスとソルバ(Solver)ダイアログボックスで必要な設定を確認します。
ほとんどの場合、詳細設定オプション(Advanced Options)ボタンをクリックする必要はありませんが、このオプションを使えば、反復手法(Iterative)とステップ/公差オプション(Step/Tolerance options)を設定することができます。
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温度効果または流動効果を考慮するには、流れ/熱効果(Flow/Thermal Effects)タブをクリックし、必要なオプションを選択します。
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OK をクリックします。
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材料プロパティ
、
メッシュ
、荷重 および
拘束
を定義します。荷重と拘束条件を別々の
時間カーブ
に関連付けることも可能です。カーブごとの時間範囲には、開始時間(Start time)および終了時間(End time)を含める必要があります。
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減衰(damping)を定義します。非線形動解析スタディでのみ使用可能になります。
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結果オプション(Result Options)フォルダを右クリックして、結果保存オプションを設定します。
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スタディを実行し、異なる時間における結果(解析ステップ)を表示します。
結果フォルダーのないスタディを実行すると、ソフトウェアによってフォルダーが作成され、スタディ タイプの
結果オプション
(Result Options)の指定に沿ってプロットされます。結果フォルダーが既にある場合は、ソフトウェアは既存のプロットを更新します。
変位制御方法を使って非線形静解析を実行するには
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非線形スタディを作成します。
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スタディ アイコン上で右クリックして、プロパティ(Properties)を選択します。
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解法
タブで、開始時間(Start time)、終了時間(End time)、時間ステップ(Time increment)パラメータを指定し、ジオメトリ非線形性オプション(Geometry nonlinearity options)ダイアログボックスとソルバ(Solver)ダイアログボックスで必要な設定を確認します。
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詳細設定オプション
(Advanced Options)ボタンをクリックし、
変位
(Displacement)制御方法を選択し、時間関数として自由度の制御方法を指定する変位制御オプション(Displacement control options)を設定します。変位(Displacement)制御方法では、時間カーブだけが使用されます。時間範囲は、開始時間(Start time)と終了時間(End time)を含む必要があります。
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温度効果または流動効果を考慮するには、流れ/熱効果(Flow/Thermal Effects)タブをクリックし、必要なオプションを選択します。
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OK をクリックします。
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材料プロパティ、メッシュ、荷重 および 拘束を定義します。時間カーブと関連付けられる荷重または拘束条件はありません。
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結果オプション(Result Options)フォルダを右クリックして、結果保存オプションを設定します。
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スタディを実行し、荷重パラメータに対応した結果を表示します。
円弧の長さ制御方法を使って非線形静解析を実行するには:
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非線形スタディを作成します。
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スタディ アイコン上で右クリックして、プロパティ(Properties)を選択します。
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解法
(Solution)タブの開始時間(Start time)と終了時間(End time)を無視します。時間ステップ(Time increment)パラメータを指定して、ジオメトリ非線形性オプション(Geometry nonlinearity options)ダイアログボックスとソルバ(Solver)ダイアログボックスで必要な設定を確認します。時間ステップは、各ステップの初期円弧の長さを計算するためにプログラム内部で使用されます。
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詳細設定オプションボタンをクリックし、 円弧の長さ制御手法を選択し、終了スキームとして弧長増分法を選択します。
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温度効果または流動効果を考慮するには、流れ/熱効果(Flow/Thermal Effects)タブをクリックし、必要なオプションを選択します。
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OK をクリックします。
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材料プロパティ、メッシュ、荷重 および 拘束を定義します。時間カーブと関連付けられる荷重または拘束条件はありません。
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結果オプション(Result Options)フォルダを右クリックして、結果保存オプションを設定します。
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スタディを実行し、荷重パラメータに対応した結果を表示します。