パフォーマンス

SOLIDWORKS® 2021 が、特定のツールやワークフローのパフォーマンスを向上させます。

インストレーション

パフォーマンスとワークフローの主な改善点:

SOLIDWORKS 2021 Installation Manager は、インストール メディアをより迅速にダウンロードおよび抽出します。 内部テストでは、SOLIDWORKS 2021 以前に使用した方法に比べて、ダウンロード時間が 25% 以上改善されたことが示されています。

モデル表示(Model Display)

SOLIDWORKS 2021 では、隠れ面消去、シルエット エッジ、および図面のパフォーマンスが向上しています。

フィーチャー 改善された分野
GPU ベースの隠れ面消去
  • 大規模アセンブリ
  • 解除済み、大規模アセンブリ設定、および大規模デザイン レビューの各モードで開かれた部品
  • レガシー パイプラインまたは非レンダリング パイプライン

ビュー方向および視錐台によって隠れるジオメトリはレンダリングされません。 これにより、パフォーマンスが向上し、ローエンド GPU からハイエンド GPU までパフォーマンスを拡張することも可能になります。

GPU ベースのシルエット エッジ
  • HLR(隠線なし)、HLG(隠線グレイ表示)、およびワイヤフレーム モードでの大規模なアセンブリと部品
  • エッジ シェイディング表示モードとエッジ モード
図面 パニングや拡大縮小を行うときの図面のパフォーマンスが向上します。
大規模アセンブリのコンフィギュレーションの切り替え
  • 大規模アセンブリ
  • プロパティ(外観、表示モード、表示設定、参照された表示状態)が上書きされた構成部品を含むマルチレベル アセンブリ

板金

フラット パターンは、効率的なアルゴリズムを使用してベンド接続を識別します。 これにより、フランジの多い複雑な板金ボディを展開する時間が約 20 ~ 25 倍短縮されます。

アセンブリ

次のアセンブリ パフォーマンスが、改善されました。

  • 解除済みアセンブリおよびライトウェイト アセンブリを開くとき
  • コンフィギュレーションが多い部品を含むアセンブリを開く
  • 複数の合致を含むアセンブリを更新するとき
  • 保存しないでアセンブリを閉じるとき

ディテイリング モードと図面

ディテイリング モード:

  • 堅牢な参照により、アノテート アイテムと寸法の最終的な関連性を維持するために解除済みにして保存する必要がなくなるため、大幅に時間を節約できます
  • いくつかの新しい操作により、図面の詳細を作成しながら全体的なパフォーマンスを向上させることができます。 ディテイリング モードの機能強化 を参照してください。

重い図面では、次のような多くの領域で表示パフォーマンスが向上します。

  • スケッチが表示されている間:
    • ズームとパニングのパフォーマンスが大幅に向上しました
    • 一部拡大(Zoom to Area)の場合、シェイディング ボックスはポインタの動きに合わせて表示されます
  • ズームとパニングのパフォーマンスでは、ズーム スケールに関係なく一貫性がさらに保たれます。たとえば、テキストにフィットするときとウィンドウにフィットするときなどです
  • 最初のパニングで発生していた遅延の問題は解消されます
  • アノテート アイテムの選択と移動が改善されました
  • ダイナミック ハイライトが改善されました

次のパフォーマンスも改善されました。

  • 大規模断面図の作成と更新
  • 断面図の作成時に自動挿入(Auto Insert)を使用して中心マークを追加すること
  • 部分断面図でスケッチ編集(Edit Sketch)をキャンセルすること
  • 詳細図を断面図に作成すること
  • モデルのねじ山をビューにインポートすること
  • 使用可能な CPU コアを利用して、ねじ山の高品質表示のための HLR バックグラウンド処理
  • BOM の並べ替え
  • 図面ファイルを開くこと
  • 図面で項目を選択すること
  • 図面を .dwg ファイルとして保存すること

SOLIDWORKS PDM

SOLIDWORKS PDM 2021 では、ファイルベースの操作と関連ワークフローのパフォーマンスが向上しています。

  • ファイルの追加、チェックイン、ステータス変更

    システム パフォーマンスの向上により、参照構造が大きなファイルをすばやく開いたり、追加、チェックイン、ステータス変更したりできます。 ファイルの追加(Add Files)操作は 1.5 ~ 3 倍速くなります。 チェックインおよびステータス変更操作は約 25% 速くなります。

    改善のレベルは、ファイル数、ネットワーク帯域幅、CPU コアによって異なります。

    多数のコンフィギュレーションを持つ非常に大規模なアセンブリや部品の場合、チェックイン ダイアログ ボックス自体が非常に速く(分単位ではなく秒単位で)表示されます。

  • 廃棄

    ファイルやフォルダをより迅速に廃棄できます。 大量のファイルを廃棄する操作は何倍も高速になります。

  • その他の操作およびワークフロー
    次の操作では、パフォーマンスが大幅に向上しました。
    • 非常に多数のファイルを含むフォルダの場合:
      • ファイルをチェックインおよびチェックアウト
      • ドラッグまたはコピー アンド ペーストして新しいファイルを追加
      • テンプレートから新しいファイルを作成
    • SOLIDWORKS で作業するとき、単一レベルで多数の構成部品を持つアセンブリの場合:
      • ファイルを開く
      • ファイルの保存
      • ウィンドウの切り替え
    • 遅延時間が大きな環境でのツリーのコピー(Copy Tree)ダイアログ ボックスでのターゲット ファイル名の編集
    • ユーザー設定で変数値のクリアが設定されているツリーのコピー(Copy Tree)

Simulation

線形静解析および非線形解析スタディで、シミュレーション解析ソルバのパフォーマンスが向上されました。

  • FFEPlus 反復(FFEPlus Iterative)および大規模な問題の直接スパース(Large Problem Direct Sparse)ソルバ:

    並列マルチコア処理を使用して、接触している面 - 面要素の剛性を計算することで、解析時間が短縮されます。

    ファイルベースの処理が関数ベースの処理に置き換えられたため、プリコンディショニング ステップと関係式解析ステップ間の剛性データの転送が最適化されます。

    これらのパフォーマンスの向上は、全要素の 10% 以上が接触している大規模モデルで、さらに顕著です。

  • Intel 直接スパース(Intel Direct Sparse) ソルバ:

    このソルバは、利用可能なメモリを最大限に活用することで、非常に大規模な線形および非線形シミュレーション スタディを処理できます。 ソルバが使用可能なメモリを超えると、使用可能なディスク スペースを使用してシミュレーションが実行されます。

    ソルバは、方程式が 400 万を超える線形静解析スタディおよび非線形解析スタディのシミュレーションを実行できます。

  • ソルバ自動選択(Automatic Solver Selection):

    線形静解析スタディのデフォルト オプションでは、方程式の数、荷重ケース、使用可能なシステム メモリが考慮され、最適な方程式ソルバ(Intel 直接スパース(Intel Direct Sparse)または FFEPlus)の選択が最適化されます。

  • Shell Manager: 多数のシェルを編集するときのパフォーマンスが向上します。
  • 荷重定義マネージャ: センサーを定義してシミュレーション結果を追跡するときのパフォーマンスが向上します。