接触熱抵抗 - 例

エレクトロニクス産業の分野では、チップは通常、エポキシの薄層によって基板に接合されます。この技術は、他の産業でも使用されています。エポキシ層を独立した部品としてモデリングするには、要素サイズを非常に小さくすることが 必要な場合がありますが、こうすると、必要以上に要素数の多いモデルになってしまったり、 場合によってはメッシュ作成に失敗します。

エポキシ層によって生じる熱抵抗を考慮する際に、モデリングやメッシュ作成を行う必要はありません。接触熱抵抗は、面対面接触条件の1つとして設定されます。総抵抗、または単位面積あたりの抵抗のいずれかを指定できます。

接触熱抵抗の設定(Modeling Thermal Contact Resistance)

接触熱抵抗の設定には、2つの方法があります:
  • 幾何形状を作成する際、エポキシの薄層を無視します。つまり、実際には薄層によって切り離されている2つの部品の面が、 モデルでは接触することになります。
  • 幾何形状を作成する際、エポキシ層を考慮します。この場合、熱接触の2つの面の間にはギャップが生じます。この方法を用いる場合には、次の2つの点に注意してください。
    • 2 つの接触面の間の距離が周囲にある要素サイズ以下のときに、結果は最も正確になります。次に示す例では、結果が不正確になる場合があります。

    • 必須ではありませんが、 熱接触面を適切に定義するために2つの面を離すと、 精度を上げることができます。

  • 大きな面といくつかの小さな面の間に異なる熱抵抗を指定するには、まず大きな面を小さな面に分割してから、それぞれのペアに対して熱接触抵抗を指定します。