結合 - ボルト(Connector - Bolt)

ボルト(Bolt) は 2 つの構成部品、複数の構成部品、または構成部品と地面をつなぐことができます。 固体、シェル、および板金ボディの混在スタックを通してボルトの定義が可能です。 同じ構成部品のエンティティを選択することにより、ボルトを定義することもできます。

例(Example)

タイプ(Type)

     
ナット付標準/座ぐり

ボルト頭部穴の円形エッジ(Circular Edge of the Bolt Head Hole) とボルトナット穴の円形エッジ(Circular Edge of the Bolt Nut Hole)

エッジを選択し、各ボルト頭とボルトナット位置を定義します。

頭部直径とナット直径の一致

ボルト頭がナットと同じ直径である場合に選択してください。

頭直径(Head Diameter) とナット直径(Nut Diameter)

各ボルト頭とボルトナットの直径値の単位と値を設定します。デフォルトで、プログラムは頭直径を得るためにシャンク径に 1.5 の係数を掛けます。

公称シャンク径(Nominal Shank Diameter)

シャンクの直径値の単位と値を設定します。

ナット付皿穴

円錐形サーフェス

ボルト頭を定義するために円錐形の面を選択します。

ボルト ナット穴の円形エッジ

上記の説明を参照してください。

ナット直径(Nut Diameter) と公称シャンク径(Nominal Shank Diameter)

上記の説明を参照してください。デフォルトで、プログラムはナット直径を得るためにシャンク径に 1.5 の係数を掛けます。

標準ねじ/座ぐりねじ

ボルト頭部穴の円形エッジ

上記の説明を参照してください。

ねじ山面

ねじ山に接触している別のコンポーネントから穴面を選択します。

頭直径(Head Diameter) と公称シャンク径(Nominal Shank Diameter)

上記の説明を参照してください。デフォルトで、プログラムは頭直径を得るためにシャンク径に 1.5 の係数を掛けます。

皿穴頭ねじ

円錐形サーフェス

上記の説明を参照してください。

ねじ山面(Thread Face(s))

上記の説明を参照してください。

公称シャンク径(Nominal Shank Diameter)

上記の説明を参照してください。

基礎ボルト

ボルト ナット穴の円形エッジ

上記の説明を参照してください。

ターゲット面

平面を選択して仮想壁をモデル化します。土台の中へのめり込みを妨げる仮想壁接触条件を定義しなくてはなりません。

ナット直径(Nut Diameter) と公称シャンク径(Nominal Shank Diameter)

上記の説明を参照してください。デフォルトで、プログラムはナット直径を得るためにシャンク径に 1.5 の係数を掛けます。

公称シャンク径(Nominal Shank Diameter) の値は、ねじ山面(Thread face(s))の直径以下である必要があります。

結合タイプ

分布

分布結合を使用すると、ボルト結合に結合されている面が変形し、結合の動作をより現実的に表現できます。 分布結合により、ボルトのヘッドとナットの接触領域で、より現実的な応力場と変位場が生成されます。

ボルトの分布結合も参照してください。

分布結合を使用できるのは線形静解析スタディの場合だけです。
剛結合は、剛体棒要素を適用して、ヘッドおよびナット インプリント領域をボルト シャンクを表す梁要素と結合します。 剛結合では、剛体の棒によって高い剛性が生じるため、結合された構成部品のヘッドとナットの領域内に応力ホット スポット領域が生成されます。

Material

Simulation は、SOLIDWORKS 材料ライブラリからデフォルトでボルト材料として合金鋼を選択します。
  ユーザー定義 独自の材料特性を定義します。 単位 ヤング率 ポアソン比 、および 熱伝導率 を設定します。
ボルトに割り当てられた材料用の温度依存材料特性はサポートされません。 ボルトの場合は一定の材料特性のみがサポートされます。
  ライブラリ(Library) 材料選択 をクリックして 材料 ダイアログ ボックスを開きます。
選択したライブラリに対するリンクは維持されません。 ライブラリを編集した場合、変更はボルトへは反映しません。
  質量を含む 解析にボルトの質量 (Mass)を含むことができます。

強度データ

  既知の有効断面積(Known tensile stress area) 引張り応力の領域(ボルトのねじ部分の最小領域)が判っている場合、このオプションを選択します。
  計算された有効断面積(Calculated tensile stress area)
ボルトの引っ張り応力領域をプログラムに計算させるには、このオプションを選択します。
At = 0.7854 * [Dn- (0.9382 / n)] ^2 Dn = 公称シャンク径
At = 有効断面積 p = ねじのピッチ
  n = 1/p = ねじ数、または TPI (ねじ数/mm または ねじ数/in)

有効断面積

ボルトの既知の有効断面積を設定します。

ねじ数

ファスナーの長さに沿って計測された1インチ、あるいは1ミリ当たりのねじ数を入力します。

ボルト強度

ボルトの材料の強さとその単位を設定します。

ボルトの破壊を推測するための 3 つの一般に使われる強度パラメータがあります。 降伏強さ(Yield strength)、極限強さ(Ultimate Strength)、耐力(Proof Strength)(降伏強さの 90%)。 最も一般的に使用されるパラメータはボルトの材料、または等級の降伏強さです。しかしユーザーがアプリケーションに最も適切な強度の値を選択するべきです。

安全率

ボルトの設計チェックの合否判定のために、安全率を設定します。組み合わされた荷重が 1/安全率(1/Safety Factor)を超えたとき、ボルトは破壊します。

  質量を含む 解析にボルトの質量 (Mass)を含むことができます。

予圧(Pre-load)

シャンクの半径が少なともコンポーネントの1つに関連付けられている円筒面の半径と等しい場合は選択します。タイト フィット(Tight Fit)に設定された円筒面は、剛体としてシャンクと共に固定され、変形されます。

単位  
軸(Axial) ボルトの軸荷重がわかっている場合はこのオプションを選択します。
トルク ボルトを締め付けるのに適用されるトルクがわかっている場合はこのオプションを選択します。
摩擦係数(K)
プログラムはこの係数を使用して指定されたトルクから軸力を計算します。
ナット付きのボルトの場合、トルクはナットにかかります。 F = T/(K*D)
ナットなしのボルトの場合、トルクは頭にかかります。 F = T/(K*D*1.2)
F = ボルトの軸力、T = 適用されるトルク、K = 摩擦係数、D = シャンクの外径

詳細設定オプション

  ボルト シリーズ 2個以上の構成部品をボルトで締めるために一緒に選択します。 非線形のスタディで、2個以上のソリッドの構成部品をボルトで締めることができます。

中心の構成部品から円筒面のソリッド ボディー、またはシェル サーフェスの円形エッジを選択します。非線形スタディでは、ソリッドボディから円筒形面を選択します。

ボルト シリーズを形成する構成部品の円筒面は同軸である必要があります。 参照軸の不整列がある場合の最大誤差は、選択された円筒面の最小半径の 10% です。
  対称ボルト 対称境界条件が含まれるモデルには対称ボルトを使用します。この場合、1 つまたは 2 つの対称平面がボルトをフル断面で横断します。

参照ジオメトリ 1/2 対称ボルトでは、平面、または対称な平坦面も選択します。

対称ボルトを使用する場合、予荷重の値には完全断面ボルトの全予荷重の値を入力し、ボルト質量の値には、選択した対称タイプに応じて、完全断面ボルトの質量の 1/2 または 1/4 を入力します。 対称ボルトの計算結果(せん断力、軸力、曲げモーメント、トルクなど)は、完全断面ボルトが含まれるモデル全体について計算された結果の 1/2 または 1/4 と等しくなります。
対称ボルトの対称平面に垂直な反力を調べる場合は、結果に誤りがある可能性があるため、注意してください。 完全断面ボルトが含まれるモデル全体でシミュレーションを実行すると、対称ボルトが含まれるモデルからの反力が相殺される可能性があります。
タイト フィット

タイト フィット(Tight Fit)に設定された円筒面は、剛体としてボルト シャンクと共に固定され、変形されます。 ボルト シャンクの半径が少なとも 1 つの構成部品に関連付けられている円筒面の半径と等しい場合は、タイト フィット(Tight Fit)を選択します。

シャンクの接触面

ボルト シャンクに接触している 1 つ以上の円筒面を選択します。 1つのコンポーネントから複数の面を選択する場合、それらの面は同じ軸と半径を持たなければなりません。

記号設定

  色の編集 記号の色を選択します。
記号サイズ 記号のサイズを設定します。
  プレビュー表示 グラフィックス領域でボルトの表示を切り替えます。

注記

  • 静解析、非線形解析スタディでのみ使用できます。 複合シェルには利用できません。
  • ボルト結合理論は複雑な非線形の動作の近似です。ボルトが引張り下にあるとき、正確な結果を提供します。ボルトが圧縮力下にあるシナリオをロードすると、ボルト結合の軸の力は正確ではない場合があります。このようなケースでは、与圧荷重を減少させるとボルトについて「緩める」という結果をもたらすことができ、ボルトと構成部品の間の接触をなくすことができます。この動作はボルト結合理論を使用してSimulationに現在取り込むことができません。これらのケースでは、実際のボルトをモデル化し、ボルトと構成部品の間に接触セットを定義してください。
  • 次に示されるように、干渉を回避するために接触条件の定義が必要な場合があります:
    これらの 2 つの面の間に接触を定義します。グローバル接触、コンポーネント接触、またはローカル接触を定義することができます。 初期段階でもロード中でも面が接触しない場合は、接触を定義する必要はありません。
  • 静的スタディで2つのシェルサーフェスの間の接触に関してシェル厚みを考慮するオプションがあります。
  • 穴シリーズ(Hole Series)
    • 穴シリーズ内の1つの穴にボルトを追加する場合、ソフトウェアにより穴シリーズに含まれる他のすべての穴にボルトを複製することが可能です。
    • ソフトウェアは個別のフォルダで穴シリーズに基づいて結合をグループ化します。
    • グループの任意のボルトを編集することはシリーズですべての結合に当てはまります。
    • ボルトシリーズを分解して、別にそれぞれのフィーチャーの編集を許可するためにリンクをブレークすることができます。シリーズを含んでいるフォルダを右クリックして、 ボルトシリーズの解体(Dissolve Bolt Series)を選択します。
    • 解体した後、結合シリーズを復元することができます。 シリーズを含んでいるフォルダを右クリックして、 ボルト シリーズの再確立(Reestablish Bolt Series)を選択します。