レインフロー周期カウント手法(Rainflow Cycle Counting Method)
レインフロー周期カウント手法は、変動振幅荷重履歴の構成抽出を行います。 ソフトウェアでは、以下のようにこの手法を実装しています:
荷重履歴からピークと底を抽出。
最初と最後のデータ点の振幅を、必要に応じたデータ点追加を行い、同一にする。
最も高いピークを検出し、そのピークが最初と最後の点になるように並べ替え。
以下のようにピークのカウントを開始:
最初の 4 つのピークと底(1、2、3、および 4)を考慮します。 2つ目のセグメントが最初および3つ目のセグメントに比べ垂直長さが短い(すなわち b が a と c に比べ小さい)場合に、レインフロー周期がカウントされます。

周期がカウントされると、プログラムがすでにカウント済みのピークを無視して、レコードの最初から開始されます。 ピークがカウントされない場合、プログラムは次のグループのピーク(2、3、4、および 5)をチェックし、処理を継続します。 最終的に、各ピークおよび各底がレインフロー周期に対応します。
スタディのプロパティで指定されたパーセンテージを下回るサイクルを無視して載苛します。
交番および平均応力範囲を、スタディのプロパティで指定されたビン数に分割します。 レインフローマトリックス チャート(Rainflow matrix chart)の表示により、結果の確認が可能です。
レインフロー周期カウント手法のアプリケーション
高速カウント(Fast Counting)
疲労解析スタディが1つの静解析スタディを参照し、単一の変動振幅イベントのみを有している場合には、高速カウントが使用されます。 この場合、プログラムはビンの抽出を元のレコードから直接行います。 続いて各節点におけるそれぞれのビンから生じる損傷を評価し、累積的損傷を計算します。
完全解析(Full Analysis)
複数の変動振幅イベントが使用されると、プログラムはすべての節点におけるそれぞれの変動振幅レコードに対する時間内の各点で応力を計算します。 それぞれの節点では、応力を組み合わせ、損傷の評価に使用されるレインフローのビンを抽出します。
完全解析は、変動振幅レコードが異なるシフトやインターバルによる2つ以上のスタディに関連付けられている場合にも使用されます。
関連トピック
イベントの追加(変動)(Add Events(Variable))
疲労解析(Fatigue Analysis)
疲労解析結果オプション(Fatigue Result Options)
疲労解析の実行(Performing Fatigue Analysis)