射出成形シミュレーションは以下の 4 つの解析モジュールで実行されます。 冷却(COOL)、充填(FLOW)、保圧(PACK)、およびソリ(WARP)。
COOL
金型内の熱の分布を取得するために熱伝導解析を実行します。 射出成形サイクル中、計算された温度は場所によって、また時間とともに変化します。 冷却(COOL)シミュレーションには、キャビティ充填および金型の冷却システムの効果が含まれます。 温度変化はキャビティ充填速度より比較的ゆっくり発生するため、充填(FLOW)シミュレーションとは別に、冷却(COOL)シミュレーションを最初に実行できるソフトウェアで近似が作成されます。 冷却(COOL)の温度結果は、充填(FLOW)および保圧(PACK)シミュレーションで再使用できるようにデータベースに保存されます。
問題をさらに単純化するために、オプションで冷却シミュレーションをスキップし、キャビティ サーフェス全体の 1 つの一様な値として単に温度データを入力するか()、さまざまなサーフェスを選択してその温度値を指定できます()。
冷却解析モジュールは SOLIDWORKS Plastics Premium 製品で利用可能です。
FLOW
キャビティの材料充填方法を予測します。 充填中の材料と金型の間の熱伝導を考慮し、材料が固化し始めるときの粘度の変化を予測します。 充填(FLOW)シミュレーションの結果には、キャビティ内の圧力と温度の分布、および潜在的なショート ショットとウェルド ラインの検出が含まれます。
材料をキャビティに注入する方法は、充填時間、射出フローレート、またはスクリュー速度プロファイルのいずれかを指定することでコントロールできます。 自動(AUTO)を選択すると、プロセス パラメータが自動的に適用されます(充填設定(Fill Settings) PropertyManager)。
保圧
キャビティ内の材料固化プロセスを評価します。 保圧(PACK)中、射出システムに圧力がかかり、部品が収縮するか固化すると別の材料がキャビティに入ります。 充填(FLOW)から保圧(PACK)への切り替えをコントロールするには、時間値またはキャビティ充填率()を指定します。
保圧(PACK)は、絶対値として指定されたか、充填(FLOW)シミュレーションの最後の射出圧力のパーセンテージとして指定された()一定圧力または可変圧力を使用して実行できます。
保圧(PACK)結果は、部品のあらゆる点における温度時間履歴を予測するので、ホット スポット、ゲート固化、サイクル タイムを評価できます。 圧力、応力、収縮の分布結果も保圧(PACK)シミュレーションから得られます。
充填(FLOW)および保圧(PACK)解析から、以下のような最適なプロセス条件を予測できます。 充填時間、射出圧力プロファイル、保圧時間、適切な射出温度、および金型温度。 さらに、以下のような最適な金型設計パラメータに関する情報を取得できます。 ゲート位置、ランナ設計、およびキャビティの厚さ。
ソリ
部品が抜き出され、完全に冷却された後の部品の最終的な形状および寸法を予測します。 ソリ(WARP) モジュールは、充填(FLOW)と保圧(PACK)の残留応力データの結果を使用します。 充填(FLOW)と保圧(PACK)で使用される有限体積流動解析とは異なり、ソリ(WARP)シミュレーションは有限要素法に基づいており、プラスチック部品は線形弾性ボディと見なされます(小さな変形は考慮されます)。 ゲートとランナをソリ(WARP)から除外して、トリムされたキャビティ部品にのみ焦点を当てることができます。
ソリ解析モジュールは SOLIDWORKS Plastics Premium 製品で利用可能です。