プラスチック シミュレーションの実行

メッシュ、材料、プロセス パラメータ、および境界条件の入力データをそろえると、プラスチック シミュレーションを実行する準備ができます。

プラスチック射出成型プロセスのシミュレーションは、4 つのステップで順に行います。

  1. 冷却(Cool)ステップでは、位置および時間ごとに異なる金型温度の分布を計算します。 この金型温度の結果により、充填設定(Fill Settings)PropertyManager または金型壁面温度(Mold Wall Temperature)の境界条件で入力した他の金型温度データが上書きされます。 冷却(Cool)ステップの温度結果は、続く充填(Flow)および保圧(Pack)ステップで使用できるようにデータベースに保存されます。
    必要に応じて冷却(Cool)ステップを省略し、キャビティ表面全体の温度データとして、時間により変化する温度を入力するか( 充填設定(Fill Settings) > 金型温度(Mold Temperature) )、キャビティ表面を選択して時間がたっても一定の温度値(金型壁面温度(Mold Wall Temperature)PropertyManager)を指定することができます。
  2. 充填(Flow)ステップでは、溶けたプラスチック材料によるキャビティの充填をシミュレートします。 充填(Flow)シミュレーションの結果には、キャビティ内の圧力と温度の分布、および潜在的なショート ショットとウェルド ラインの検出が含まれます。 充填(Flow)の結果は、保圧(Pack)ステップを実行するのに必要です。
  3. 保圧(Pack)ステップでは、圧力を保持して純冷却をする間のポリマーの凝固をシミュレートします。 部品のすべての点における圧力、応力、および収縮結果の分散を保圧(Pack)プロセスから見ることができます。 保圧(Pack)の結果は、ソリ(Warp)を実行するのに必要です。
  4. ソリ(Warp)ステップでは、射出されて室温で冷却された後の部品の変形をシミュレートします。 ランナー領域をソリ(Warp)の分析から自動的に除外して、トリムされたキャビティ部品にのみ焦点を当てることができます。

各ステップから次のステップの結果が得られるので、これらのステップは順に行う必要があります。

Run(実行)以下の各種オプションにより、ステップを個々に実行できます。一度のクリックで順次ステップを組み合わせて実行することもできます。 各ステップが完了すると、実行履歴の要約を含むレポート テキスト ファイルと、プロットの対応する結果を見ることができます。

モデルを変更した場合は、影響するステップのみ再実行できます。 たとえば、保圧を変更した場合は、冷却(Cool)充填(Flow)の再実行は不要です。 分析ステップ間の依存関係は複雑なので、確実でなければ、モデルに変更を加えた後にすべてのステップを実行してください。

冷却(Cool)ソリ(Warp)分析モジュールは、SOLIDWORKS Plastics Premium 製品に付属しています。