充填結果 PropertyManager

充填解析が実行されると、充填過程の途中と終了時に重要な結果を表示できます。

充填結果(Fill Results) PropertyManager を開くには、次のいずれかを実行します。

  • PlasticsManager ツリーで、結果(Results)を展開し、充填結果(Fill Results)をダブルクリックします
  • SOLIDWORKS Plastics CommandManager で、充填結果(Fill Results)をクリックします。

有効な結果

有効な結果のいずれかを選択して、輪郭プロットを表示します。
充填時間 各ランナーとキャビティ領域が充填される時間を表示します。 充填時間(Fill Time)プロットをアニメーション表示して、メルト フロー フロントがキャビティを充填する時刻歴を表示します。 以下のアニメーションを参照してください。
充填終了時の圧力 充填過程の終了時に、キャビティおよびランナー領域に圧力をプロットします。 最後に充填された領域(充填終了)の圧力は、通常ゼロに近い値です。 クリッピング平面モード(Clipping Plane Mode)を使用して、内部圧力を表示できます。
充填終了時の温度 充填過程終了時における、部品全体の温度のスナップショットをプロットします。 外側の領域(スキン)は温度が低くなります(青色)が、これはより低温の金型表面と接触しているためです。 クリッピング平面モード(Clipping Plane Mode)を使用して、内部圧力を表示できます。

ソリッド メッシュで使用できます。

充填終了時の中央温度 充填過程の終了時における部品のコア層の温度をプロットします。

シェル メッシュで使用できます。

充填終了時の平均温度 充填過程の終了時における板の厚さ全体の平均温度をプロットします。

シェル メッシュで使用できます。

充填終了時のバルク温度 充填過程の終了時のバルク温度(部品の厚さ方向の移動流体の平均温度)をプロットします。 固化されたプラスチック層は、この結果には含まれません。
バルク温度が高い場合は、樹脂の流れが原因で熱が継続的に対流していることを示します。 樹脂が固化し、流れが遅くなると、バルク温度が低下します。
フローフロント温度 キャビティの各部品が充填される温度をプロットします。 ウェルド ラインでのメルト フロント温度がウェルド ラインの安定性を示します。 メルト フロント温度が低すぎると、部品が不安定になることがあります。

ソリッド メッシュで使用できます。

フローフロント中央温度

部品のコア層が充填される温度をプロットします。

シェル メッシュで使用できます。

流動フロント中心温度(Flow Front Central Temperature)は、流動フロント温度(Flow Front Temperature)の代表値です。これは、フロー フロントで発生する噴水フロー効果によるもので、溶融樹脂がコアから中空壁に向かって外側に移動する現象です。
充填終了時の温度成長

充填過程でプラスチックが加熱されたかどうかを示します。 粘性せん断による変形、鋭角エッジ、または板の厚さでの溶融プラスチックの加熱は、このような温度上昇の原因になることがあります。

充填終了時のせん断圧力 充填過程の終了時にキャビティ内のプラスチック材料のせん断応力をプロットします。 材料がせん断の影響を受けやすいかどうかを示します。
せん断応力は、キャビティ内でプラスチック材料が受けているせん断力を測定します。 材料によってはせん断の影響を大きく受けます。 シミュレーションでは、せん断応力が材料特性データベースで定義されている材料の推奨最大せん断応力を超えているかどうかを評価できます。
充填終了時のせん断速度 充填過程の終了時にキャビティ内のプラスチック材料のせん断速度をプロットします。 せん断応力プロットと同様に、この結果は、プラスチック材料に適用されたせん断速度が材料の最大せん断速度を超えるかどうかを評価できます。
せん断速度は、部品ジオメトリを通した噴水フローによる、部品の厚さ方向の流体速度の変化を測定します。
充填終了時の体積収縮

液体(充填過程)から固体(保圧/冷却過程)に相が変化するときのプラスチック材料の体積収縮をプロットします。 収縮量は、材料特性データベースで定義されている圧力、体積、温度(PVT)の関係によって異なります。

充填終了時の固化時間

プラスチック材料が転移温度まで冷えるのに要する時間をプロットします。 固化時間は、プラスチック樹脂温度と金型温度の温度差、および溶融樹脂と金型の間の熱伝導率に依存します。 充填過程の終了時に、いくつかの領域のみが固化します。

ソリッド メッシュで使用できます。

冷却時間

充填終了時の温度、樹脂の突出可能温度、および金型温度に基づいて計算された冷却時間をプロットします。

冷却時間は、以降の保圧解析に使用します。

冷却終了時の平均温度

冷却終了時の温度分布をプロットします。 充填結果と計算された冷却時間に基づいて、冷却過程の終了時の温度分布が推定されます。

ヒケ 充填結果に基づいてヒケの深さを表示します。
充填解析のみを実行する場合、ソルバーは保圧時間と部品の収縮を考慮しません。
ゲート充填の影響 キャビティの各部分を充填するゲートを表示します。
充填の容易さ 現在の設定でキャビティを充填できるかどうかを示します。
射出圧力限界(Injection Pressure Limit)の値は(充填設定(Fill Settings) PropertyManager で定義)、この結果に影響を与えます。 射出圧力限界(Injection Pressure Limit)の現実的な値を選択して、充填の容易さ(Ease of Fill)のプロットを取得します。
充填終了時の固化領域 充填過程の終了時に、部品断面のどの領域が固化しているかを示します。

ソリッド メッシュで使用できます。

充填終了時の固化層部分 充填過程の終了時に、部品断面のどの部分が固化しているかを表示します。

シェル メッシュで使用できます。

充填終了時のスキン材料部分 コインジェクション、ガスアシスト、または水アシスト スタディの最初に射出された材料の割合を表示します。

ソリッド メッシュで使用できます。

第 2 材料充填時間 第 2 材料の充填時間を、コインジェクション、ガスアシスト、または水アシスト スタディでのみ表示します。

ソリッド メッシュで使用できます。

充填終了時の硬化時間 スタディの材料の定義された 反応速度(Conversion Rate) を達成するために必要な硬化時間を、制御タイプとして熱セット材料および 反応速度(Conversion Rate) とともに示します( 充填設定(Fill Settings)PropertyManager > リアクティブ コントロール タイプ(Reactive Control Type) を参照)。

熱硬化性樹脂材料を選択した場合にのみ使用できます。

充填終了時の材料反応性化成 コントロール タイプとして熱硬化性材料と時間(Time)を使用したスタディで、充填終了時の材料で達成した反応速度(Conversion Rate)を表示します( 充填設定(Fill Settings)PropertyManager > リアクティブ コントロール タイプ(Reactive Control Type) を参照)。

熱硬化性樹脂材料を選択した場合にのみ使用できます。

充填終了時の速度ベクトル

充填時にメルト フロントがキャビティを通過する各位置で、移動するメルト フロントの速度ベクトル(方向および大きさ)をプロットします。 色凡例は、速度の大きさを示します。

ベクトル設定(Vector Settings)で繊維の数とベクトルの長さを指定します。
繊維配向 各位置で繊維配向をプロットします。

カラー スケール値は、繊維がその方向に設定される確率を示します。 値 1.0 は、そのテンソル位置にあるすべての繊維がそのベクトル方向に設定されることを意味します。 1.0 未満の値は、そのテンソル位置でそのベクトル方向に設定されている繊維の部分を示します。 繊維の残りの部分は別の方向に向いています。

ベクトル設定(Vector Settings)で繊維数と長さを指定します。

繊維充填材料とソリッド メッシュで使用できます。

スキン層の繊維配向 金型壁面に近い繊維配向をプロットします。

繊維充填材料とシェル メッシュで使用できます。

コア層の繊維配向 部品のコアに繊維配向をプロットします。

繊維充填材料とシェル メッシュで使用できます。

平均繊維配向 肉厚全体で平均化された繊維配向をプロットします。

繊維充填材料とシェル メッシュで使用できます。

Weld Lines キャビティの透明表示で重ね合わせたウェルド ラインの位置をプロットします。 ウェルド ラインは、2 つ(またはそれ以上)のメルト フロントが合流し、材料が混合しない部品の場所で形成されます。

色凡例は、移動するメルト フロントの速度ベクトル間の角度を示します。

プラスチック メルト フロントが小さな角度(鋭角)で合流するキャビティ上の場所は赤です。 角度が大きい(鈍角)場所は青くなります。

Air Traps 空気がキャビティ内に閉じ込められる可能性がある場所をプロットします。 その結果、エア ベントの配置に関するガイダンスが提供されることがあります。

クリップ オプション

  クリッピング平面モード

ソリッド メッシュで使用できます。

部品内の結果の視覚化を許可します。 選択した輪郭プロットの断面図を作成します。

モデルの平面または平坦な面を選択し、選択したエンティティに平行なクリッピング平面を作成します。 モデルのカーブした面を選択し、選択したエンティティに正接するクリッピング平面を作成します。 矢印記号をドラッグして、クリッピング平面の位置を調整できます。

クリッピング平面

既存のクリッピング平面を切り替えることができます。

新しいクリッピング平面を明示的に作成していない場合は、デフォルトのクリッピング平面の新しいクリッピング平面(New Clipping Plane)を使用できます。 デフォルトの新しいクリッピング平面(New Clipping Plane)の方向は Y-Z 平面に平行で、X 軸の中央に配置されます。

表示設定(Display Setup) > クリッピング平面設定(Clipping Plane Settings)(PlasticsManager ツリー)で、各平面の方向を変更できます。

法線を反転

クリッピング平面に垂直なベクトルの方向を反転します。

オフセット距離

選択したエンティティからのオフセット距離でクリッピング平面を作成します。

保存

現在のクリッピング平面を保存し、アクティブなスタディで使用できるように保持します。

作成

新しいクリッピング平面を作成します。

  等値面モード

結果が最小値と最大値の範囲内になるプラスチック材料の領域をプロットします。

たとえば、充填の終了時に温度が摂氏 100 度未満のキャビティの材料を等値面モードで表示できます。

ソリッド メッシュで使用できます。

表示設定(Display Setup) > 等値面マネージャ(Isosurface Manager)(PlasticsManager ツリー)で、等値面の数および間隔を編集できます。
  等値線モード 結果が最小値と最大値の範囲内になるプラスチック材料の領域をプロットします。

シェル メッシュで使用できます。

最大 アクティブ プロットに表示される結果の最大値を指定します。
最小 アクティブ プロットに表示される結果の最小値を指定します。

アニメーション

充填時間プロットをアニメーション表示することによって、充填課程のメルト フロー フロントの位置を表示することができます。 利用可能なツールを使用して、アニメーションの速度を制御し、一時停止、停止、およびループさせます。

レポート オプション

X-Y プロット

選択したメッシュ節点で解析結果のグラフを作成します。

測定(Measure)SOLIDWORKS Plastics CommandManager)を使用して、該当する位置にある部品の節点を選択します。

選択した節点は、節点リスト(Node List)にリストされます。 節点番号は、選択の順序を示します。

右側ウィンドウのグラフには、各節点の結果値が表示されます。 利用可能な結果のいずれかを選択すると、選択した節点のグラフが更新されます。

Results Adviser 結果アドバイザー(Results Adviser)パネルをアクティブにします。

上部ウィンドウでは、シミュレーション結果の簡単な解釈が表示されます。これには、充填中に発生したショート ショットなどの不具合も含まれます。 製品の品質を向上するためのジオメトリ パラメータおよびプロセス パラメータの変更に関する推奨も提示されます。

パネル上部の信号のアイコンは、射出圧力限界を基準とする射出圧力の値に基づいて、部品が正常に充填される可能性を示します。

  • 緑: 射出圧力は、指定された機械射出圧力限界の 66% 以下です。
  • 黄: 射出圧力は、指定された機械射出圧力限界の 66% から 90% です。
  • 赤: 射出圧力は、指定された機械射出圧力限界の 90% 以上です。

下部ウィンドウには、アクティブな結果数量が示されます。

eDrawings にエクスポート 結果プロットを eDrawings ファイル フォーマット(*.EPRT)にエクスポートします。