領域は、熱または流体の流れをシミュレートする、スペース内のボリュームを表します。
領域は次の 2 つの方法で作成できます。
- ソリッド ボディとして表された実際のジオメトリで領域タイプを定義する。
- SOLIDWORKS Plastics 内でシミュレーション専用領域を作成する。 このような領域の例としては、ランナー、冷却管、金型があります。
新しい Plastics スタディを作成すると、PlasticsManager ツリー
の上部に領域(Domains)ノード
が表示されます。
ソリッド ボディに基づく領域タイプ
1 つのソリッド ボディがモデルに存在し、ソリッド解析処理でスタディを作成する場合、ソフトウェアはキャビティ領域をボディに割り当てます。 複数のソリッド ボディがモデルに存在する場合、ソフトウェアは領域タイプを割り当てません。 ソリッド ボディに領域タイプを割り当てるには、
領域(Domains)ノード

の下でボディを右クリックし、適切なタイプを割り当てます。
解析を進めるには、各ボディに領域タイプを割り当てるか、領域タイプのないボディを解析から除外する必要があります。 シェル解析処理では、ソリッド ボディに対してサポートされる領域タイプはキャビティのみです。
ジオメトリベースの領域タイプ |
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キャビティ |
溶融ポリマーを射出して成形部品を作成する、モールド キャビティに対応する空間。 シミュレーションには少なくとも 1 つのキャビティが含まれている必要があります。 次の射出プロセスで許容されるキャビティは 1 つのみです: 双射出(Bi-injection)、コインジェクション(Co-injection)、ガスアシスト(Gas-assist)、および水アシスト(Water-assist)。
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ランナー(Runner) |
射出ノズルから出た溶融ポリマーが流れて行くチャネル システムの構成要素。 ランナー領域にはスプルーとゲートも含まれます。 複数のランナー領域を持つことができます。 ランナー領域は、シェル解析処理では使用できません。 ランナー(Runner)領域は、SOLIDWORKS Plastics Professional および SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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Insert |
溶融ポリマーを射出する前にモールド キャビティの内部に配置するソリッド ボディ。 複数のインサート領域を持つことができます。 インサート領域は、シェル解析処理では使用できません。 インサート(Insert)領域は、SOLIDWORKS Plastics Professional と SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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冷却管(Cooling Channel) |
中を流れる冷却液によって金型から熱を除去し、必要な温度を維持するチャネル システムの構成要素。 複数の冷却管領域を持つことができます。 冷却管領域は、シェル解析処理では使用できません。 冷却管(Cooling Channel)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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金型 |
金型の表現。 金型は単一の領域として理想化できます。 個々の金型コンポーネントを表す個別のボディから複数の金型領域を作成できます。 金型領域は、シェル解析処理では使用できません。 金型(Mold)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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領域を解析から除外するには、
領域(Domains)
で選択した領域ノードを右クリックし、
解析から除外(Exclude from Analysis)をクリックします。 除外した領域を解析に再度含めるには、除外した領域ノードを右クリックし、
解析に含める(Include in Analysis)をクリックします。
シミュレーション専用領域タイプ
領域(Domains)ノード

を右クリックして適切な PropertyManager にアクセスし、冷却管、ランナー システム、または仮想金型に対応するシミュレーション専用領域を作成します。 ソフトウェアはこれらの領域をシミュレーション専用に作成します。モデルに新しいジオメトリ ボディは追加されません。
これらのシミュレーション専用領域タイプは、シェルおよびソリッド処理の両方で使用できます。
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冷却管(Cooling Channel) |
冷却管(Cooling Channel)PropertyManager を開きます。 冷却管(Cooling Channel)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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ランナー システム |
ランナー システム(Runner System)PropertyManager を開きます。 領域は、SOLIDWORKS Plastics Professional および SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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仮想金型設計 |
仮想金型設計(Virtual Mold Design)PropertyManager を開きます。 仮想金型設計(Virtual Mold Design)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
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領域番号(Domain Order)
領域番号は、充填順序を定義し、許容される材料の割り当て数を決定する整数です。 デフォルトでは、ソフトウェアはすべての領域に 1 の領域番号を割り当てます。
領域(Domains)ノード

に同じ領域タイプの領域が複数含まれている場合は、番号を 1 より大きく指定する必要があります。
次の操作を行う場合は、1 より大きい領域番号を使用してください。
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複数材料オーバーモールドなど、同じタイプの領域に複数の材料を指定します。
- 充填順序を指定する。
領域番号を変更するには、共通のタイプを持つ領域ノードの 1 つを右クリックし、必要な番号を選択します。 単一材料の射出プロセスでは、領域番号は変更できません。