領域

領域は、熱または流体の流れをシミュレートする、スペース内のボリュームを表します。

領域は次の 2 つの方法で作成できます。
  1. ソリッド ボディとして表された実際のジオメトリで領域タイプを定義する。
  2. SOLIDWORKS Plastics 内でシミュレーション専用領域を作成する。 このような領域の例としては、ランナー、冷却管、金型があります。

新しい Plastics スタディを作成すると、PlasticsManager ツリー の上部に領域(Domains)ノード が表示されます。

ソリッド ボディに基づく領域タイプ

1 つのソリッド ボディがモデルに存在し、ソリッド解析処理でスタディを作成する場合、ソフトウェアはキャビティ領域をボディに割り当てます。 複数のソリッド ボディがモデルに存在する場合、ソフトウェアは領域タイプを割り当てません。 ソリッド ボディに領域タイプを割り当てるには、領域(Domains)ノード の下でボディを右クリックし、適切なタイプを割り当てます。

解析を進めるには、各ボディに領域タイプを割り当てるか、領域タイプのないボディを解析から除外する必要があります。 シェル解析処理では、ソリッド ボディに対してサポートされる領域タイプはキャビティのみです。

ジオメトリベースの領域タイプ
キャビティ 溶融ポリマーを射出して成形部品を作成する、モールド キャビティに対応する空間。 シミュレーションには少なくとも 1 つのキャビティが含まれている必要があります。

次の射出プロセスで許容されるキャビティは 1 つのみです: 双射出(Bi-injection)コインジェクション(Co-injection)ガスアシスト(Gas-assist)、および水アシスト(Water-assist)

ランナー(Runner) 射出ノズルから出た溶融ポリマーが流れて行くチャネル システムの構成要素。 ランナー領域にはスプルーとゲートも含まれます。 複数のランナー領域を持つことができます。 ランナー領域は、シェル解析処理では使用できません。
ランナー(Runner)領域は、SOLIDWORKS Plastics Professional および SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
Insert 溶融ポリマーを射出する前にモールド キャビティの内部に配置するソリッド ボディ。 複数のインサート領域を持つことができます。 インサート領域は、シェル解析処理では使用できません。
インサート(Insert)領域は、SOLIDWORKS Plastics Professional と SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
冷却管(Cooling Channel) 中を流れる冷却液によって金型から熱を除去し、必要な温度を維持するチャネル システムの構成要素。 複数の冷却管領域を持つことができます。 冷却管領域は、シェル解析処理では使用できません。
冷却管(Cooling Channel)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
金型 金型の表現。 金型は単一の領域として理想化できます。 個々の金型コンポーネントを表す個別のボディから複数の金型領域を作成できます。 金型領域は、シェル解析処理では使用できません。
金型(Mold)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
領域を解析から除外するには、領域(Domains) で選択した領域ノードを右クリックし、解析から除外(Exclude from Analysis)をクリックします。 除外した領域を解析に再度含めるには、除外した領域ノードを右クリックし、解析に含める(Include in Analysis)をクリックします。

シミュレーション専用領域タイプ

領域(Domains)ノード を右クリックして適切な PropertyManager にアクセスし、冷却管、ランナー システム、または仮想金型に対応するシミュレーション専用領域を作成します。 ソフトウェアはこれらの領域をシミュレーション専用に作成します。モデルに新しいジオメトリ ボディは追加されません。
これらのシミュレーション専用領域タイプは、シェルおよびソリッド処理の両方で使用できます。
冷却管(Cooling Channel) 冷却管(Cooling Channel)PropertyManager を開きます。
冷却管(Cooling Channel)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
ランナー システム ランナー システム(Runner System)PropertyManager を開きます。
チャネル設計(Channel Design) > ランナー システム(Runner System)領域は、SOLIDWORKS Plastics Professional および SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。
仮想金型設計 仮想金型設計(Virtual Mold Design)PropertyManager を開きます。
仮想金型設計(Virtual Mold Design)領域は、SOLIDWORKS Plastics Premium で利用できます。

領域番号(Domain Order)

領域番号は、充填順序を定義し、許容される材料の割り当て数を決定する整数です。 デフォルトでは、ソフトウェアはすべての領域に 1 の領域番号を割り当てます。 領域(Domains)ノード に同じ領域タイプの領域が複数含まれている場合は、番号を 1 より大きく指定する必要があります。
次の操作を行う場合は、1 より大きい領域番号を使用してください。
  • 複数材料オーバーモールドなど、同じタイプの領域に複数の材料を指定します。
  • 充填順序を指定する。
領域番号を変更するには、共通のタイプを持つ領域ノードの 1 つを右クリックし、必要な番号を選択します。 単一材料の射出プロセスでは、領域番号は変更できません。