積分法(Integration Methods)

微分と代数方程式の 1 つのセットが SOLIDWORKS Motion モデルのモーションの関係式を定義します。 これらの関係式の数値解析は、すべての時間ステップで代数拘束条件式を満たしているとき、微分方程式を積分することにより得られます。

周波数 eigenvalues が高-低間で大きく広がっている場合、微分方程式のセットは数値的に硬く(stiff)なります。高い周波数の場合、eigenvalues は低く抑えられます。 モーションの方程式の解析速度は、方程式の数値的な硬さ(stiffness)に依存します。 硬い方程式は、解析に時間がかかります。

stiff 積分を行うことは、硬い(stiff)システムを解く場合に有効な計算方法です。 数値的に硬い微分方程式は、効率的に解を計算するために stiff 積分法を必要とします。何故なら、他のタイプの微分方程式の解法が不完全に実行され、非常に時間がかかるためです。

SOLIDWORKS Motion ソルバは、モーションの計算のために、3 つの stiff 積分法を提供します:
  • GSTIFF 積分法 (C. W. Gear により開発) は、可変オーダー、可変ステップ サイズ方式の積分法です。 SOLIDWORKS Motion ソルバでデフォルトの解析法として使用されます。 GSTIFF 解法は変位の計算において、モーション解析問題の広い範囲に対し速く、正確です。
  • WSTIFF は、もう1つの可変オーダー、可変ステップ サイズ方式の stiff 積分です。
    GSTIFF と WSTIFF はよく似た理論、動作となります。 両積分は、遡ると異なる理論を使用します。 GSTIFF 係数が一定のステップサイズを想定して計算されることに対して、WSTIFF 係数はステップサイズの関数であることが両者の違いです。 積分を行っているときにステップサイズが突然変わった場合、GSTIFF は小さなエラーを発します。WSTIFF は精度を失うことなく、ステップサイズの変更を扱うことができます。 ステップサイズの突然の変更は、不連続な力、不連続なモーション、接触(contact)のようなモデルの中で突然のイベントがあるときはいつでも起こり得ます。
  • Stabilized Index-2 積分法である SI2_GSTIFF は GSTIFF 積分法の変形です。 この積分法は、モーションの方程式で、速度と加速度基準のより良いエラー制御を提供します。 提供されるモーションは十分に滑らかで、SI2_GSTIFF 速度と加速度の結果は、GSTIFF または WSTIFF の計算結果に比べて、高い振動周波数でさえもより正確です。 SI2_GSTIFF は、小さいステップサイズでもより正確ですが、著しく遅くなります。